第3話 ワタシ対先輩。

 先輩とは歳が離れている。でも一番歳が近いのもこの先輩だ。私より約1年ほど前に入社したようだ。でもまだ慣れていないようで大変そうだ。そんな風に見えた。

 だが、先輩は少し障がいがあるのかな?と、出会ったときから気づいていた。でも、違うかもしれない。そういう性格の人もいる。だから腫物のように対応するのはやめよう。他の人からは優遇されてるようにも見えた。少し、ほんの少しだが、しょうがないんだからと重い腰をあげて先輩と一緒に仕事をしているようにも見えた。だから余計に普通に接する事を心掛けた。それが先輩にとってもいいと思えたから。全員がそんな対応したら辛いと思ったから。私だったら辛い。普通にして欲しい。変な特別扱いして欲しくない。そんなの望んじゃいないから。と、私は思ってしまった。

 先輩からしたら余計なお世話だろう。先輩の仕事の手伝いや先輩への気遣いも今も当時も必要ない事なんだろうと思っていた。が、やめられなかった。気になって仕方なかったから。ついお節介をしてしまったと毎回後悔していた。どうしようもない。ああ。ほっとけない、それだけで傷つけていたのかもしれないのに。

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