かみさまのて

細く、骨張った、枝のような手が私の身体を正す。

時に儚い蝶の翅のように。時に力強い大地のように。舞台に乗れば一級品の芸術品となるその腕が私の身体に触れる。


それは冷たかった。


神様に捧げられるべきそれによって、私の身体は、また一歩、神様へと近づく。

それでも私は、神様には、なれない。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

なにかになりたかったなにか 高梨鳩郎 @tknshtr

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ