第5話

そこにはゾンビがうごめいていた。

様々だった。あるものは足が無かったり手が無かったりしていた。腐り具合もそれぞれ違っていた。なんだゾンビ化したタイミングがバラバラなのか?でも普通はいっぺんに襲われたはずだろ?

オレみたいにわざわざ乗り込んでくるやつはそういないはず・・・

この違いはなんだ?

「驚いてるな。名前はなんだ?って声出ねえんだよな。まあ少しずつ声でるようになるよ。だから安心しなよ新入りちゃん♪とりあえず名乗っておくか最初に話す言葉が自分の名前だなんて、子供持ったみたいでよくね?ヒロシって言うんだ」

よく喋るなコイツは・・・

だからってヒロシって言葉で練習させるつもりじゃねえだろうな。

「とりあえず声出せるようになんなきゃな。紹介はそれからだ。真似してみろ。ヒ」

ほらほらと言うような仕草でオレに促す

やっぱりヒロシか!

「ぃ」

「違う違う、ヒー」



レッスンは長時間続いたがようやく・・・

「ヒロシ!」

「はーいよく言えましたねー。赤ちゃん♪」

クソっ誰が

「赤ちゃんじゃねえ!優一だ!」

「おー完璧じゃん」

アレ?すんなり喋れたぞ

「まあ元々話せなかったわけじゃないからな。声の出し方さえわかりゃあ、こっちのもんよ。よろしくな優ちゃん」

「うるせえよ」

「そこまで元気なら大丈夫だ。さあ紹介しよう。チームヒロシだ。」

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