紙飛行機

今日もペンを走らせる。気が済むまで書きなぐる。

書くことは様々だ。

今日あったこと、誰かに伝えたいこと、辛かったこと、嬉しかったこと、

光景を切り取って、感情を塗り込めて、願いを込めて。

書けたらもう一度読んで、手直ししておく。

誰かに読んでもらえたとき、恥ずかしくないように。


きちんと書けたら、それを折る。

半分にして、また半分に。ひっくり返して、それからーー。

紙飛行機を折る。


どうか届いてほしいとねがいながら、一折り。

うずくまって歩けない人の隣に落ちるように願って、一折り。

悲しくて痛くて泣きつかれてしまった人の枕元に落ちるように願って、一折り。

虚勢を張って仮面を脱げないでいる道化に届くように、一折り。

心配させないように必死に笑顔をつくる猫に届くように、一折り。


飽きずに今日も、ペンを走らせる。

気が済んでも、次の想いを綴る。

いつまでもいつまでも、同じことを繰り返す。

いつかどこかまで届くように祈りながら。

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