第150話残り2人


そして、すべての軍が王都までやってきた。


「よし、それでは魔法の準備を始めるぞ。」


ハイヒューマンの部隊が全方位から魔法をかけ始めた。


「ハイヒューマンの皆さん、今は何をやっているのですか?」


「そんなにかしこまらなくて良いですよ。元々私も普通の人間でしたから。それで、今は王城に魔法をかけているのですよ。」


「元々人間だったのですか!?それで今は何の魔法をかけているのですか?」


「今は、幻術系の魔法をかけています。これによって、王城の中からは王都の様子が分からなくなるのですよ。」


「そうなのですか…それは何の意味があるのですか?」


「特にはないのですが、しいて言うなら王と宰相に逃げられたくないからですね。」


「なるほど分かりました。それで我々は何をすれば良いのですか?」


「あなたたちは予定通り王都に攻め込んでください。」


「分かりました。」


そして、すべての軍でハイヒューマンが魔法をかけ終わったので、連合軍は王都の中に向かっていった。


「あれ?王都の人はまだいるのですか?」


「私たちの王様に罪を犯している人を見分ける能力が要るのですが、転移魔法も王様がやっているので、ここにいるのは何かしらの罪を犯している人ですよ。」


「そうでしたか。それではここの人は倒して良いのですか?」


「ああ、ここの者は倒してしまっても良い。」


「了解しました。」


そして、連合軍は王都の中を攻めて行ったのだが、王都の中にはもう兵がいなかったので、市民だけで対抗できるわけもなく、どんどんと殺されていった。


しかし、王城には魔法がかけられているので、王にはこの惨状は分からなかった。


~王~


「何だ?ずいぶんと帰りが遅いな。」


「そうですね。何かトラブルでもあったのでしょうか?」


「もしかすると我が言っていた通りに他の国にも攻めてきてくれているのかもな。」


「確かにそうですね。」


「それならこの長さも納得できるな。」


「一応、外を確認しておきますか?」


「そうだな。それに、ここで一回、市民の皆にも我々が勝ったことを言っておくか。」


「そうですね。」


そして2人は外へ出た。


「市民がいつも通りですね。」


「そうだな。それでは言うか。」


そして王はまだ終わっていない戦争の勝利宣言とこれからの裕福な生活についてを言った。しかし、それじは魔法によって、誰にも届いてなかった。


「それでは戻しましょうか。」


「そうだな。」


そして、王と宰相は玉座の間に戻っていったが、その一方ではもう王城内に入ろうとしていた。


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