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第1話 Love or kill

一世界を救う為に最愛の人を殺せますか？

こんな、よく小説やアニメで見掛ける

在り来たりな質問。

物語の主人公なら、

「世界を敵にまわしても君を守る！」

とか、言いながら結局は世界も最愛の人も

両方救ってしまうのだろう。

救ってしまう。は語弊があるかな。

救えてしまうのだろう。

何時の世も主人公とは、そういうものである。

ハッピーエンドで完結。

在り来たり過ぎて欠伸がでる。

自分ならどうするか。

そんな事、考えた事もないし考える必要もない。

誰かの為に戦う事もないし、誰かを守る事もない。

だって僕は、普通の高校生で

ここはファンタジーの世界でもない。

そんな、どうでもいい事を考えてしまうくらいに

暇な高校生ということだ。

毎日を惰性に生きる暇な高校生。

普通に恋をして友情を育み

青春を謳歌しようとしている高校生。

世界と愛。

在り来たり過ぎて欠伸がでて

真面目に答える意味もなくて

陳腐なファンタジーな質問に

どこにでもいる高校生代表の僕が

決断を迫られて、選んで、堕ちていく。

これは、そんなお話。