第5話 東雲コンツェルン・ホールディングス御曹司東雲和寿Ⅴ

「もぅ!和寿はぁ!にそれ言う?」

「わぁ~♪皇帝ペンギン可愛いわぁ♡」

「聞いてないし…。」



と、皇帝ペンギンを見ながら子供っぽくなっている和寿を半ば呆れている保護者の様な立場で見ながら私は、言った。



「なぁ!葵桜あーちゃん!どうよ?」

「もぅ…。」



と、私は、こういう和寿の隠された一面を知れて嬉しくなった。そして、もっと和寿が大好きになった。



「どうよ!だから。」

「可愛いね…。和寿が。」

葵桜あーちゃん♡」



と、和寿は、言いながら、私を抱きしめた。



「人前で抱きしめなければって言ったよね?」

「ゴメン!つまずいただけ!」



と、和寿は、言いながら、私の服の上からブラジャーのホック外しをした。



「バカ!!離婚したいの!?」

「ごめんなさい!!悪気があったわけじゃないんだ!!」

「もぅ!私、トイレ行ってくる!」



と、私は、和寿から離れ、トイレに行った。



-数分後-



「もぅ!和寿はぁ!大好きになったらちょっと嫌いにさせるし。もぅ!頑張ってDカップなんだけどもぅ!」



と、私は、ブラジャーの再確認をし、和寿の所に戻るとそこには、和寿は、いなかった。



「さっきのお詫び。」

「わっ!和寿!!ここ、飲食禁止フロアだよ!?」

「えっ!?そうなのか?」



と、和寿は、言い、持っていたソフトクリームをコーンごと一気に食った。




「うん。ほらあそこ。あっ。こっち。宇治原様と菅野さんが人前でキスしているよ?」



と、宇治原君達から見えない遮蔽物の所へ和寿を、誘導し、携帯のカメラを起動し、証拠写真を撮影した。脅し用で。まっ、脅さないけどね。


「なっちって呼びなさいよぉぉぉぉ!!!!」

「菅野!!ちょっ!?人前うるさいし、しかもスタッフに目ぇつけられたじゃねぇか!!」



と、宇治原君が、菅野さんを引っ張り、館外へ急いで向かった。私達の前を通ったのに私達に気づかず…。



「さて………。俺達も行くか。」

「そうだね。」



「戒の弱み再発見。その写真俺に送っといて。」

「良いけど何で?」



「幼馴染を脅すから。」

「ダメ!私は、スタッフに謝ってくる。」



「偽Dカップ。」



と、和寿は、言い、私は、ギクっと怯えた。



「何さ!?」



「俺は、巨乳好きじゃないよ?葵桜あーちゃんには、葵桜あーちゃんのありのままのサイズで居てよ。」

「う………うん。そう言えば、もうそろそろお腹空かない?弁当作ってきたよ。」

「あいつらを見ながらで良いかな?」

「バレるよね!?それ。」



と、私は、言い、スタッフに謝りに行った。



「バレたらバレたで良いし。さっ。行こっ?」



と、和寿は、戻ってきた私に言い、私の右手を掴み、館外へ向かった。



-数分後-



「じゃん!和寿の為に頑張って作ったから全部残さずに食べてね♡」



と、私は、言い、愛妻弁当をテーブルの上に置いた。



「美味そうじゃん!!」

「頑張って作ったからね。ピーマン大丈夫だっけ?無理なら………。」

「好きだよ?葵桜あーちゃんが作ってくれた物は、全部残さずに食べるよ。」



と、和寿は、言い、私の作った弁当をバクバク食べていった。

それを見ながら私も弁当を食べていった。



「美味っ!」

「もぅ!和寿はぁ!鼻にケチャップ付いてる。拭いてあげる。」



と、私は、言い、何故か鼻にケチャップを付けている和寿の鼻をハンカチで拭いてあげた。



葵桜あーちゃん。後ろの戒達は、どうしてる?」

「うんとね………。ようやく菅野さんがなっちって呼ばれて嬉し悶えているよ。」



「戒は?」

「も、何故か悶えているよ。」

「何故かね〜♪」



和寿リーダー。私が言いましょうか?」

「佳奈!?」

「今日、たまたま優佳さんと遊べることになったので来たのです。あっ。結婚おめでとうございます。」



「ありがとう。つか、なんで分かったの?」

葵桜アリスが、左手の薬指に指輪しているからね。」



「そっかぁ〜。つか、月曜日全員に話すつもりだったんだけど…。あっ。これ美味っ。たこさんウィンナーどうやって作んだよ〜?これ♪」



「普通に簡単だよ?ちょちょいのちょいで出来るよ?」

「へぇ〜。」

「うん。」

「あっそうだ。何時買ったの?」



「春休み中に買ったんだ。そう言えば、昨日、俺の方の指輪が店頭に届いたらしいから後で行こっ?」



「あっ。うん。あっ。ごめんなさい!!何だっけ?」

「戒が悶えてる理由だったよね。」



「はい。さっきすれ違った時に、フルーツの香水と、フルーツの香りのグロスを塗ってキスしてましたよ?」

「一瞬だよね?」



「はい。そうですね。」

「私もつけてこようか?」



「付けてこないでー!」

「じゃぁ〜………キスする?」



「したいけど………我慢する!怒られるから。」

「うふふ。あっ。ジェットコースター乗ろっか。」

「だね。」



「あっ。優佳さん♪こっちでーす。」

「あっ。和寿リーダー。おはようございます!」

「おはよう。優佳。あれっ!?むっつりまでいんじゃん!」

「むっつり言うな!」

「もう!和寿貴方!いい加減にしないと………。」



と、私は、和寿を睨みながら言うと当の本人は、怯えた。



「恐妻家なの?」

「いや?違うよ?超がつくほどの愛妻家だよね?」

「まぁな。」

「ただ貴方って言った時にだけ怯えるんだよ。」

「もぅ!葵桜あーちゃん………葵桜アリス

「何よ?和寿貴方。」

「ゴメンだからやめてー!」



と、和寿は、怯えながら言った。



葵桜あーちゃん!?」

葵桜アリス。」

「さっきまで二人きりでデートしてたもんね。だからじゃない?」

「そうなの!?」

「うん。」

「つか、後ろの悶々しているバカップル。バレてんだからいい加減こっち来い。」



と、和寿は、後ろを振り返らずにやれやれと呆れながら言った。

すると宇治原君達は、驚きながら来た。



「バレてたの!?いつから!?」

「区役所ん時から。」

「最初からかぁ〜。」



「だから、わざと未舗装の道を通って本当の恋に気づかせたわけ。」



「ねぇ?」

「ねぇ?って。葵桜アリスも気づいてたん?」



「あぁ。うん。和寿に言われて。」



「さぁ。ジェットコースター乗ろっか。」

「組み合わせとして私とハジメン葵桜アリス和寿リーダー。夏渚と戒ね。佳奈は1人になるね………。あれ!?小野瀬っち!?どしたの!?」



「急に取締役会が早く終わったから遊びに来た。」

「そうなんだぁ。」



「良いじゃん!ジェットコースター乗るんだろ?さっ行くぞ!」



と、小野瀬君は、言い、佳奈ちゃんの右手を掴み、私達よりも早く、ジェットコースター乗り場へ向かった。



「早っ!ちょっと待ってよー。」

「さっ。俺達も行こっ?」



と、宇治原君は、菅野さんの右手を掴み、私達を置いて小野瀬君達の次にジェットコースター乗り場へ向かった。



「さっ。行こっ?葵桜アリス。」



と、和寿は、言い、私の右手を掴み、小野瀬君達の後に行った。その後優佳さん達がジェットコースター乗り場へ向かった。



-数分後-



「わぁーきゃーわぁーきゃー。」



と、私達、女子陣は、わぁーきゃーと悲鳴を上げ楽しんだ後、観覧車に乗り1周楽しんだ。



「ねぇ?和寿。」

「ん?どうかしたの?葵桜アリス。」

「宇治原様や姉乃川様のやってるお仕事?っ的な物事は、知ってはいるけど他のメンバーの詳細情報教えてくれない?」

「良いよ?聞く?」

「うん!!」

「じゃぁ、優佳から、朱雀院と言えば、南の朱雀院として有名な朱雀院財閥のご令嬢で、仕事は………南の不動産の7割を所有している南の不動産王かな。優佳は、今、不動産転がしの勉強中。そして、佳奈は、小鹿って知らない?家具・インテリアの小鹿おじか。」

「あっ。なんか聞いたことは、ある気がする。」

「全世界に90万も店舗を構えている、その家具・インテリアの小鹿おじかの跡取り娘。」

実家にもあった気がする。小鹿の商品。」

と、私は、外の風景を見ながら言った。

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