第4話 東雲コンツェルン・ホールディングス御曹司東雲和寿IV
「えぇ!?何でー!?」
「良いから!妻として………。」
「
「はいはい!そう言えば、私、藤原コーポレーション株式会社継ぐから経営統合する?それとも業務提携する?」
「はぁ!?継ぐ!?今、聞いたんだが!?」
「だって今言ったんだもん!聞かれてないし。じゃっ。明日ね。」
「ちょっ!!待っ!!」
と、和寿は、言おうとしたら電話を私が切っていた。
「宜しかったのですか?お嬢様。」
「鬼柳。こうでもしないと和寿は、仕事しないから。」
と、私は、言い、苦笑する鬼柳を横目に携帯を円卓の上に置いた。
「お嬢様。よく、和寿様のことをご存知で。」
「そう?」
「はい。」
「まっ。妻として当然かなって思ってさ。あっ。そうだ。お父様は、今、書斎? 」
「そうだと思いますが?お嬢様。いかがなされましたか?」
「ちょっとね。」
と、私は、言い、お父様の書斎に向かった。
-数分後-
「お父様。火曜日、緊急取締役会開いてください!」
「どうしたんだ?」
「和寿君の会社と業務提携を締結の是非を決めたいので!」
「そうか。分かった。他にあるか?」
「議題ではないですが、ウチ銀行持ってましたっけ?」
「持ってるぞ。
「確かめてみます。」
「それがどうかしたか?」
「一応、和寿君の返事待ちなのですが、経営統合して、サンライズ銀行を作ろうかなと。」
「ほぅ?星兎銀行を潰す気なんだな。」
「いえ、そういう事ではなく、互いに使えるようにするんですよ!」
「ほぅ?」
「サンシャイン銀行の中に星兎銀行入れて、星兎銀行の預金下ろせたり入れたり逆も然り。って事です。」
「ほぅ?それは妙案だな。一応は、和寿君の返事待ちだな。」
「はい。ん?和寿君!?」
「電話を取りなさい。君の和寿君が待ってるぞ。」
「あっ。はい。」
と、私は、言い、携帯を取った。
「もしもし?」
「もしもし?どうしたの?」
「水曜日、
「あっ。うん。っていうか学校帰りだよ!?」
「あっ。そうだねー。」
「はふぅ〜………。」
「あっ。ごめん。もう寝る時間だよね。ごめんね。おやすみ。また明日♡」
「うん。おやすみ。また明日ね。」
と、私は、言い、電話を切り、部屋に戻ろうとするとお父様が何か言ってたんだけど眠すぎて忘れた。
もちろん婚姻届を書いて寝た。
-翌朝-
「おはようございます。」
「おはようございます。お嬢様。まだ6時半でございます。」
「和寿君のお弁当作るんだ♡」
「和寿様の?」
「うん。肉………野菜と米と魚かな?一応手作り弁当♡」
と、私は、言い、私の弁当と一緒に作って朝ごはんを食べた。
「明日から葵桜がいないのかぁ〜………。寂しいなぁ~………。」
「会社で会えるじゃないですか!?お父さん!」
「寂しい!!それだけじゃぁー!!」
「わがまま言わないの!!」
と、お母様は、激昴しながら言った。するとお父様は、しゅんとなった。
なんと父より母が強いという母系家族で、お父様が口論でお母様に勝ったのを見たことが無い。婿養子ではないのに。
「お母様みたいな妻になりたいです。」
「私は、お父さんがしっかりしないからただ叱ってるだけよ?だから私みたいにはならなくていいわよ?貴方は、和寿君と幸せになりなさい。」
「あっ………はい。」
「お嬢様。お嬢様に言われる前に藤原コーポレーション株式会社の系列企業の一覧を表にまとめてみました。」
「朝家ー!いつの間に?」
「昨日の夜、就寝前にまとめました。」
「ありがとうございます。」
と、私は、言い、朝家から系列企業の一覧表を受け取り、自室に戻った。
-1時間後-
「お嬢様。時間でございます。参りましょう。」
と、朝家の一声で私は、自室を出た。もちろん系列企業の一覧表を持って。
「あっ。はい。」
と、私は、言い、お父様とお母様に最後のお別れの挨拶をし、門の前で待った。
「
「和寿。おはよぉ!気にしてないよ。」
「お嬢様。婚姻届と転居届、同意書、お嬢様の保険証等必要書類をひとつの封筒に入れてますので。」
「いつの間に、私の部屋に入ったの?」
「先程。って言うか、お嬢様から貰いましたが?」
「だったわね。記憶が無かったわ。」
「忘れないでください。では、私は、後で。」
「はい。また後で。和寿の家分かる?」
「
「分かりますよ。昔から。」
「えっ!?そうなの!?」
「既知の事だと………。」
「そう?まっ。良いや。んじゃね。」
と、私は、言い、潮香さんの運転する車に乗って区役所へ向かった。
-道中-
「なんかドキドキする。」
「大丈夫?」
と、私は、言い、保険証を封筒から取り出し、財布に入れた。
「
「私は、いつも通りだけど?」
「凄っ!」
「凄くない。って言うか、普段の和寿で居てよ。」
「頑張って………みる。」
と、和寿は、言い、私を見つめていると区役所に着いた。
-数分後-
「
「見ないでわかるの?」
「あいつらの視線感じるから。」
と、和寿は、言うと、私たちの番号『25』が呼ばれ、窓口に行った。
はたまたその数分後、夫婦となった私達は、区役所を出て、水族館へ向かった。後ろを追尾してくる車には、宇治原君、菅野さんの乗っている。それを私達が知っているのを2人は、知らないと思う。
-道中-
「潮香〜!舗装されてない道通って。」
と、和寿は、言った。
「なんで?」
「それはね…。実は、昔…こんなことがあってさ………。」
と、和寿は、ニヤニヤしながら私の耳元で言った。
それは、小1の夏、宇治原様…もとい宇治原君が、夏渚ちゃんとのイチャイチャをしていたのを和寿が見ていてそれ以来宇治原君は、和寿には頭が上がらない。
そうこうしている内に水族館に着いていた。
実はというと、この水族館は、遊園地も併設されていて、入場料を払えば遊園地でも遊べるというなんというお得感。それはさておき、この施設は、私の傘下企業の一つであるRIZEコーポレーションが運営している。
-その頃宇治原君-
「菅野。大丈夫か?」
「なっちが良い!なっち………て呼んで。」
「何でだよ!?つか、行くぞ!
「なっちって呼んで。」
「いや!行くぞ!バカ!」
と、俺は、泣きじゃくる誰かさんの右手を掴み
-その後の私達-
「ふぅ〜♪怖かった♪」
「どこが1番怖かった?」
「最後から二番目の奴。」
「ほぅ?そこ?」
「うん。そう言えば、次水族館行く?」
「おぅ!行く♪」
と、和寿は、言い、私の右手を掴み水族館の中へ入った。
-館内-
「あいつらは、どうしてる?」
「菅野さんの方は、ドキドキしてるっぽいよ?」
「あいつは、昔から好きだからな。戒の事。」
「じゃぁ、宇治原様は?」
「つか、なんで戒にだけ様付けすんのさ!いつも!」
「良いから!何で?」
「戒?戒は戒で、ただの鎖縁だと思ってんじゃない?切っても切れない縁って事。」
「そうなんだぁ………。」
「おぅ。俺様は、
と、和寿は、ニヤニヤしながら言った。
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