第1話〜天界からの招待状

「よっしゃー!クリアだーー!」


俺「神崎 隆吾」は、近所迷惑になりかけそうな声でそう叫んだ。それもそのはず。


今まで10回ぐらい挑んで勝てなかったゲームのボスに勝てたのだ。


「今日はいい夢が見られそうだ!」


俺はそんな事を呟きながらベッドにダイブした。どれぐらい時間が経ったのだろうか。目が覚めると外はもうすでに暗かった。


「やべぇ!メシ食わねぇと!」


俺はそう言い放ちリビングへと向かった。

机の上には母が愛情を込めて作ったであろう晩ごはんが並べてあった。ちなみに母は夜勤で家には居ない。


俺はそんな母に感謝しながら晩ごはんを平らげ、自分の部屋に向かった。

そして、


「明日は久しぶりに別のゲームでもやるかー。」


そんな事を呟きながら俺は深い眠りについた。


その日、俺は夢を見ていた…。


それは、ボロボロになりながらも必死に「何か」と戦っている夢…。

夢の中の俺は動かすと悲鳴を上げそうな腕を必死に動かし、剣をふるっていた。いまは、アドレナリンが沢山出ているので腕が痛いという感覚はあまり無い。しかし、俺の精神はもう既に限界を超え苦しんでいる。


「怖い」 「帰りたい」 「死にたく無い」


俺の脳内はこの3つの言葉で埋め尽くされている。しかし、俺には果たさなければならない約束があった。


「俺は、こんな所で死んではいけないんだ!あいつとの約束を果たすまでは…!」


しかし、その言葉を発した瞬間目の前には大剣が迫っていた……。




目が覚めると俺は何故か真っ白な世界にいた。ここにある物は目の前の椅子のみ。


「ここ…何処だ…?」


俺はとても戸惑った。なんたって昨日は絶対な自分の部屋のベッドで寝たはずなのだから。

しかし、どう考えてもこれは自分の部屋では無い。


「まだ夢でも見てんのか?俺は」


そう言って俺は自分の頬をつねって見た。

だが結果は、


「いっって!これ、現実か…。」


そう言った直後、突然目の前の椅子が神々しい光を上げて輝いた。


「うぉ!なんだこれ!」


俺は、あまりの眩しさに目を瞑ってしまった。そして、光が止み、目を開けると俺の顔は硬直した。何故ならさっきまで居なかったはずの、超絶美人な女性が立っているのだから。それはもうこの世の人間では無い美しさだ。


「あ、あんたは…?」


俺がそう聞くと、


「私は神のシーラと申します。貴方をす、す、好きになってしまいました!」


「は…?なんて…?」


俺は混乱している。当たり前だ。今知り合ったばかりの人が神と言い自分のことが好きだなんて誰でも混乱するだろう。しない人がいたら表彰状をあげたい。


「だから…好きって言ってるんです!に、2回も言わせないでください…」


自分は神だと言い張った「シーラ」は顔を真っ赤にしそう言った。そして、


「いきなりこんな事言われても意味わかんないですよね…。」と聞かれたので、


「まあ、うん。意味わかる人がいたら教えてほしいね。」と、ど正論で言い返した。


シーラは、「あぅ、すいません…。」と謝り、「私が貴方をここに呼んだ理由など全てをお話しします。」と言った。



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