no.8 家に巣食うもの1
昔、私の家には影がいた。
最初のころ、それは視界の隅や、2階の窓の外をサッと通り過ぎていくだけの無害なものだった。
これを見る頻度は案外多く、日に何度も見かけることがあった。
かと思えば、数日、数週間現れないこともある。
時間も場所も決まっておらず、ふとした瞬間にものすごい速さで目前を走り去っていく。
これを見たのは私だけでなく、家族や家に来た友人からの目撃証言も多くあった。
人の形をしているかすら定かではないあの影がなんなのか…今も謎のままである。
そしてこの影は、徐々に実体を持っていくのだった……
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