プライベートはシークレット!

第145話 私服

「「「「「わたしたちのストーリー」」」」」

「……っと、大分良くなってきたわね」

今は『わたしたちのストーリー』の練習中!みんな息ぴったりになってきた。

「さて、この調子で……」

「あのー!」

「ん?」

「PPPの練習見学ってここで合ってるかしら?」

「あら、プラチナチケットを持ってるのね」

誰だこのフレンズ?あれ、どこかで見たこと……

「きみは何のフレンズなの~?」

「私?私はコモドドラゴン、コモモって呼んで。……ってか運動会で会いましたわよね?」

あ、思い出した。確か白組だった気がする。

「運動会~。忘れてたよ~。」

「フルル、私達のファンだから失礼のないようにね?」

「大丈夫ですわ♪」

コモモ久しぶりだな~。

「にしてもフルル、あなた昨日ゆうえんちで見た気がしますわ。」

「……あら」

「近づきたかったけれどお友達と遊んでいるみたいだから近づかなかったわ」

「あ、あ……。……ちょっと練習中断するからコモモさんは外で待っててね♪」

「? は、はい……。」

コモモは首をかしげて外へ出ていった。


「フルル!あなたバレバレじゃない!」

「え~?」

「ジェーンのソロ曲の歌詞にもあるだろう」

「『プライベートはそうねシークレット』ですか?」

「それだぜ!」

ちょっと注意されてるフルルが可哀想だが、確かにアイドルはプライベートをシークレットにしなくちゃ……?

「決めたわ。私服を作って、プライベートの時はせめてそれを着ましょう」

「え~?」


「ごめんなさいねコモモさん、練習は中止よ」

「えぇ!?」


しんりんちほー。

「としょかんの倉庫には!」

「何でもあります!」

プリンセスとジェーンがはしゃいで倉庫の中へ……。

「女子の考えてることは分かんねーなー」

「イワビーも女子だろう」

「あ、そっか……まあいい、取り敢えず似合う私服探すか……。」

「ああ」

「フルルも~。」

みんな倉庫の中に入り、私服になりそうな服を探す。

「うーん、私はこれにしようかしら」

「私は……これかな」

「私、これにします!」

「俺はこれだ!」

みんな決まっ……

「う~ん?」

てない。

「どうしたの?」

「これとこれで迷ってて……」

「……グレープを大切に思うならこっちがいいんじゃない?」

「……そうだね~。」

……?


みんな私服に着替えた。

フルルはエンゲージリングを外すのを拒んでいたが、『外してもいい』という情報により外して着替えた。まあ持ってたから肌身離さない感じだったが。

プリンセスは濃い桃色のワンピース、コウテイは白い半袖シャツに黄色い長ズボン、ジェーンは薄い橙色の半袖シャツに橙色のスカート、イワビーは白いノースリーブに赤い短パン。

そしてフルルは黄色い半袖シャツに変な色の短パン……これで思い出した。外の世界のフルルの衣装だ。

「薄い桃色の服と迷ったけど……やっぱりこっちかなって。」

彼女の笑顔に僕も頬緩んだ。



そうだ、僕は外の世界から来た……。

そして再会出来た奇跡を忘れてはいけない。

この幸せを大切にしなきゃね……。


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