第134話 勉強
「どうしたの博士、助手、急に呼び出して?」
僕達は博士助手に呼ばれてとしょかんに来ている。かばんとあんかけも来ている。
「博士助手、何で私達を呼んだの?」
あんかけが我慢出来ず訊ねた。
「実は……PPP、マーゲイ、お前らに勉強をしてほしいのです!そしてかばんやあんかけはヒトなので、そいつらに勉強を教えてやってほしいのです!」
「え?」
プリンセスは困惑気味……。まあそりゃそうか。
「最近パークに賢い奴らが増えてきたのです。」
「とても嬉しいのです。しかし……」
「そんな賢い奴らに対して、全然勉強しないでほのぼのしている奴らもいるのです!」
「これでは賢い奴らが可哀想なのです!なのでほのぼのしている奴らを勉強させるのです!」
「勉強なのです!」
「『なつやすみのしゅくだい』、なのです!」
マジか……まあ確かにほのぼのはしているけど。
「何だよそのオクトのラスボスを彷彿とさせる理由は!ハカセとタルタル助手に改名してやろうかこんにゃろ!」
「わけ分からないこと言うななのです!」
流石ヒト……博士を困らせるような難しい言葉を並べて……
「げぇむの話なんだけどね。」
げぇむかよ。
「ま、仕方ないな。勉強を教えてやんよ!」
「僕も教えます!」
……何故だろう、ヒトコンビの後ろに炎が見える……。
まずマーゲイと博士、プリンセスとイワビーと助手、コウテイとジェーンとかばん、僕とフルルとあんかけチームに分かれた。
僕チームはあんかけが先生か……。
「えっと、夏休みの宿題といえば……」
緊張する。
「まずは読書感想文かな。
ここはとしょかんだから好きな本を選んでね~。」
「でもいっぱいありすぎるよぉ」
うん……そうだよね……。
「あ、私オススメの本あるので使って下さい!」
僕達と同じく本を選んでいるマーゲイが言った。
「マーゲイ?いいの?」
「いいんです、他にもたくさんありますから!」
「わ~い!」
マーゲイから本を貰ってご機嫌なフルル!さて、僕も読んでみよっかな?
「えーと、ん?これグレープじゃない?あ、これはフルルのパネルで……あ、グレープ死んじゃった?」
「ん?」
「お、グレープがフレンズ化してフルルみたいになってる!あ、サーバルちゃ……」
「待って?それフルグレ同人誌じゃね?しかも私が1番気に入っている。そういう本は読書感想文には向いてないかなぁ~……まあいい本だけどね?えへへ?」
「じゃあこれで書けばいいじゃ~ん!グレープが、フレンズ化すると、可愛い……」
「勝手にして……」プリンセスボイス
※作者さんからは許可とりました
「気を取り直して次、観察日記やってみよー。」
「それならこのアプリを使おう!」
「アプリ?」
フルルが何かを取り出して叫ぶ。
「けものフレンズぱびりお……」
「スマホ没収~。」
あんかけに邪魔されたけど。
「時間がないから次で最後……ドリルをやるぞ!あ、でもフレンズには難しい本選んできちゃったかな……。では出題します。」
ごくり……
「『目をつぶる』ってどういう意味?」
「真っ暗ってこと」
「『豚に真珠』ってどういう意味?」
「汚いものが綺麗に!」
「『鼻を折る』ってどういう意味?」
「そういうの『サド』っていうんだよね~。」
「お前違う意味で天才だよ……。」
でもフルルの回答は合ってる気がする……。
「もう疲れた!ハカセとタルタル助手んとこ行って説得しよ!」
あんかけは出ていった。
ってか本当に改名しとる!
あの後、かばんとあんかけは博士助手を『ほのぼのでもいいじゃん』『フレンズ全員賢くなったら博士助手の出番がない』と説得してみんなを帰したが、博士助手はかばんとあんかけからのお仕置きをくらったらしい。
ま、でも……
(一件落着かな……)
隣で幸せそうに寝てるフルルをチラ見して、そう呟いた。
苦痛は乗り越えられた。天才なフルルのおかげで。
いつもフルルには感謝しないと気が済まないよ。
今日も、『ありがとうフルル』。
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