夏は楽だけじゃない

第133話 猛暑

「はぁ~……暑いねぇ~……。」

僕とフルルは暑くてすっかり部屋でぼーっとしている。

確かに湿度高いけど日陰なだけよしとするか……。

「でも……練習行かなきゃ……」

(あ、でも踊りの練習もするからあそこ涼しいかもよ?)

「そっか……そうだね、行こ~!」

僕とフルルはそんな期待を強く抱いて涼む時は今!


うわぁ~……

プリンセスは倒れてコウテイは気絶してジェーンは座ってぐったりしてイワビーは暑さで頭がやられてとにかくグルグル回っていてマーゲイは大の字になって倒れていて。

ここは地獄ですか?

「みんな大丈夫~……?じゃぱりまん食べて……元気出そ……ね……」

そんなフルルが元気ないじゃん!大丈夫か……!

「平気よ……みんなヤバイから……取り敢えず水に入りましょう……マーゲイは水を飲んで回復して……」

「はい……」

「行こうか……」

みんなで水場へ……

「グルグルグルグル☆」

「イワビーさんは……?」

「置いてくわ……。ジェーン、気にしなくていいわよ……。」

「ウォイ!」

一応あれ正気だったんだ……?


みんなで水に入る。

生き返る……

「やっぱりみずべちほーの水は冷たいわね!」

「これこまめに飲まないと干からびるぜ……?」

「飲まなくても入るだけで私は生き返ります!」

「うお、ジェーン速いな。本当に生き返っている。」

もうこれ絶対水から出れない……。

「PPPが泳ぐ水……PPPの水……グヘヘ」ゴクゴク

……。

「……ひゃっ!?グレープさん押さないで!ちょっとグレープさん!分かりましたから!別の場所で水飲みますからぁ~!」

「炎天下なのにわざわざ水から出てPPPを救った……だと……!?……ロックだな!」

「グレープ強~い!」

良かった良かった。ってか守ってたの主にフルルだけど……。


「ふゎ~」

やっぱり波に身を任せるの楽しい。

「イワビーなんかに負けないわよ!」

「俺だってプリンセスに負けねぇ!」

「ジェーンはやっぱり泳ぐのが速いな。すごいよ。」

「コウテイさんだって潜るの得意じゃないですか!」

猛暑という苦痛の中でも、こんな感じで乗り越えられる。やっぱり僕達は幸せ者だなー。


こうして、苦痛はあっても結局はエンジョイした後の練習ははかどった。

みんな踊りも歌も上手くなっていて、一時はどうなるかと思った猛暑も吹き飛んだ。

「「「「「気が狂いそう」」」」」

ほら、こんなに熱い曲も平気で歌える!

「ストップ、ギターこんな時に激しく動いたらバテるわよ?ほどほどにね?」

「大丈夫大丈夫……はぁ……はぁ……」

イワビー……


こまめに水分補給をしたからか無事練習を終えた。

「さ、今日は解散……」

「涼しい部屋行こぉぉぉぉぉ」

まあ確かに僕とフルルの部屋は涼s……激しく走ったら熱くなるよフルル!?


「はぁ~……疲れた~……。」

(僕も……だからスタミナ回復にじゃぱりまんを……)モグモグ

「フルルの……あ、あった~。」モグモグ

フルルも埋めてたじゃぱりまんを掘り出し見つけて無事ゲット。良かった……。



今日はとても暑い日だった。

でも、僕とフルルの方がアツいし、そんな日もフルルとなら乗り越えられるに決まっている。

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