第128話 石垣(ふぃにっしゅ)

くうこうに着いた……が……暑い!

(うおぉ……何で羽田空港はこんなに暑いのだ。我々は沖縄に避暑に行っていたのか?あ、でも帰ったら涼しいかも……。)

確かに、くうこうより沖縄の方が涼しかったぞ……?


ばすに揺られてでんしゃに揺られて……

沖縄からは遠ざかってゆく。

色んな思い出が頭に浮かび、少しだけ目頭が熱くなる。

(フルル……僕……悲しいよ……)

「……大丈夫。きっとまた行けるよ。りうきうエリアも今は忙しくていけないけどいつか行ける。沖縄エリアがくれた夢をこの手に、また行こうよ。」

(フルル……)

フルルの僕を抱く手に力が入る。そうだ……きっとまた……。


ばすもでんしゃも長く……やっとあんかけの家からパークに着いた。

「ふぅ……着いた着いた。グレープとマーゲイとシーサー姉妹のヘッドホン回収するよ~。あ、シーサー姉妹、今日はありがとう!」

「シャキッと言うよ!どういたしまして!」

「じゃあ私達はりうきうエリアに帰るよー!」

「「じゃあねー!」」

「「「「「「バイバイ!」」」」」」

こうしてシーサー姉妹と別れた。

「……と、私もそろそろロッジに帰るよ。ボスがもうすぐロケットでここに戻ってくるから、そのボスとそこにあるバスでみずべちほーに戻ってね。」

「分かったわ!」

PPPのばす砂浜にあった……気付かなかった……。

「じゃあ!」

「「「「「「またね!」」」」」」


「……あれ?」

「おい、遅かったな」

「お前迎えに来てくれたんだな!」

「あ、いや、別にそんなんじゃ……///」

「え、でもロッジ出れたの?トラウマまだあるんだよね……?」

「あるぜ?僕にはまだトラウマが!」

「そっか。ま、いいや。ロッジ帰るお~。」

「分かった……。」


……あんかけ、誰かと話して……まさか黒猫……。

「ほらグレープ、みずべちほーに帰るわよ!」

あ、ボス戻ってきてみんなばすに乗ってる……。僕も乗らなきゃな。


あっという間の旅行だったな。

でも色々あった。

この思い出全部仕舞い込んで、ミライへ踏み出そう。


走ること数十分。

「……ついに!帰ってきたわよぉぉぉぉぉ!」

「おお!みずべちほーだ!」

「疲れました……。私達の部屋でのんびりしましょう!」

「おう!賛成だ!行くぞぉぉぉぉぉ!」

「じゃぱりまん食べる~!」

「私は木の上で寝ます!」

みんな自分の部屋へ向かっていった。僕も僕とフルルの部屋へ……。


「……ふゎ~、疲れた~!」バタンキュー&モグモグ

(うん、いい旅行だったね……。)バタンキュー&モグモグ

思い出がたくさん浮かんでは消える。

長いようで短かった旅行だなぁ……。

「楽しかったね~……。でももう終わったんだ……。」

(でもこの思い出を……この腕輪に詰め込んで明るく生きよう!)

「……そうだね!」

フルルが笑顔になる。そして僕の頬にキスをした。

僕が3次元で見てきた困り顔じゃなくて、その笑顔もまた素敵だと思うんだ……。



こうして僕達の……3次元のジャパンパークの沖縄エリアの石垣ちほーの旅行は幕を閉じた。

僕のお嫁さんのとびきりの笑顔で。

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