第115話 中毒

パリパリパリパリパリパリ

「「「「「泣いたり……笑ったり……」」」」」

駄目だ。集中出来ない。

パリパリパリパリパリパリ


「パフィン!いい加減にお菓子食べるのやめなさい!」


「だって美味しいでーす!これだからじゃぱりちっぷすはやめられないでーす!」パリパリ

「麻薬みたいになってますよ!?」

練習見学に来たパフィンがまたじゃぱりちっぷすの袋を開ける。どんだけ好きなんだ。パリパリうるさいし。

「はぁ~……怒っているプリンセスさんっていいですよねぇ……練習中の怒りも現在の怒りもPPPのみんなを想ってと考えると一気に尊く……」

おいマーゲイ。黙れ。

「マーゲイ、パフィンを従わせれるのはマーゲイしかいないの!」

「え……」

「お願い!」

プリンセスがマーゲイの手を握る。イワビーの表情が少し曇る。

「はい!全力で!」

チョロいチョロい。


「パフィン!お菓子は没収ですよ!」

マーゲイはビシッと言い放ち、お菓子を全て抱えた。

「わあああああ!パフィンちゃんのお菓子いいいいい!うわあああああ!」

パフィンが泣きわめく。

「泣いたりわめいたり Pop People Party, PPP♪」

耳にキーンと響くパフィンの泣き声を無視して替え歌を作るフルル。

「お菓子いいいいい!」

「あ、あの……はいお菓子……」

「お菓子でーす♪」パリパリ


「……こういうの『お菓子中毒』っていうんだよね~」


フルルの言葉にマーゲイが少し困る。

「パフィン……本当にやめた方がいいですよ……」

「でもお菓子美味しいでーす。マーゲイさんも、あーん♪」

「……いや、私はいいです」

「……。」

マーゲイのキッパリした態度にパフィンが困惑する。

「じゃあパフィンちゃん食べるでーす」

パフィンがまた1袋開けようとしたその時。


マーゲイがその1袋を取り上げた。


「あ、パフィンちゃんのお菓子!」

「……パフィン!私も迷惑してるんです!私とお菓子どっちが大切なんですか!」

「……!」

パフィンの目に涙が浮かぶ。

「ごめんなさい……!」

「本当に迷惑してますよ……

これ以上パフィンがお菓子を食べたら……」

「みんなに迷惑が……でーす。」

でもマーゲイの一言はパフィンの予想と違った。


「私が心配しますよ……。」


「え……?」

「パフィンは……私の親友です……だから……」

マーゲイはパフィンを抱きしめた。

パフィンも無言で抱き返した。

「じゃぱりまんも美味しいよ~」

「……パフィンちゃん、じゃぱりまんも食べてみます」

パフィンは無邪気な笑顔で言った。


次の日。

練習見学に来たパフィンは栄養たっぷりなじゃぱりまんを食べていた。それも少量。

「お菓子は昨日食べすぎたから我慢でーす!」

「少しなら食べていいですよ?

……はっ!PPP!PPPー!」

マーゲイは相変わらずか……。

でもほのぼのだからOK。



僕とフルルはじゃぱりまんを食べすぎているけれど……

愛の味だからお腹は壊さないと思う。

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