第114話 砂浜

「プリンセス……今日は何の日か知ってるか?」

PPP全員集合後、コウテイがプリンセスに訊ねる。

「もちろん。その為にオフにしたのよ?」

プリンセスも今日が何の日か分かっているそう。

「せーので言いましょう。」

「それがいいな。」

「せ~の!」

「「「「「海の日だーーーーー!」」」」」

「遊ぶわよーーーーー!」

「「「「おーーーーー!」」」」

「騒がしいPPPも最高ですーーーーー!」

いや騒がしすぎる。でもフルルの声はもっと聞きたい。

叫んだ後マーゲイ含めみんなで海の方へ行く。


あー懐かしい。ここに僕は落下したんだっけ。

「あら、マーゲイ泳げたっけ?」

「私は泳ぐPPPの皆さんを見に来たのです!」タラー

「……遊びましょう。」

「「「「おー……。」」」」

テンション!


「あ~海の水しょっぱいね~」

「本当、私とフルルが出会った時のじゃぱりまんの味」

そっか、あの歌、2番はPPPメインだっけか。

「冷たくて気持ちがいいわね~……」

「ジェーンは相変わらず速いな!ロックだ!」

「あ、ありがとうございます!」

「ゆらゆら~……」


……あれ、1羽足りない!


誰!どこ!


と思ったら砂浜に1羽のペンギンがぽつんと立っている。

(……コウテイ?)

「へ?あ、本当だ~。何してるんだろ~。」

フルルがコウテイの方へ泳ぐ。

そしてコウテイのもとへ。

「……ん?どうしたフルル?」

「何してるの~?」

「炎天下の中で突っ立っている……修行だ。」

険しい表情のコウテイ。


「マゾ~?」


それをよそに平然と爆弾発言をするフルル!

「……!……。」

「あれ?コウテイ?コウテイ!」

「どうしたんですか!?」

「あ、ジェーン」

『コウテイ』と聞きハイスピードでこっちに来たジェーン……。

「『マゾ』って言ったら固まっちゃったぁ……。」

「炎天下の中立っていた肉体的ダメージとフルルさんにマゾ呼ばわりされた精神的ダメージで気絶したのでしょう……」

長文を噛まずに言うとかジェーンすごい。あ、コウテイのことだからか?

「コウテイ~!」

コウテイは起きない。

「コウテイさん!コウテイさん!」


「……何だ?」


コウテイが起きた!ジェーンの声で!

「良かったです……」

「あ、私気絶していたんだな……修行のやりすぎだ……マゾですまん……」

「……いいんですよ。それもコウテイさんの個性!コウテイさんらしいですよ!」

「……ジェ、ジェーン……その……ありがとう///」

「いえいえ///」

……ん?ここに僕達いていいの?

「フルル達は泳ご~」

(あ、うん!)

僕とフルルは再度海を泳ぎに行った。


でもあっという間に日が暮れた。鮮やかな夕焼けが海を輝かせる。

「あ~やっぱり海綺麗だなぁ」

声のする方を見ると……あんかけ!

「……え、あんかけ?あんかけいたっけ~?」

「あ、今来たところ。」

「でも泳ぐ時間もうないわよ?」

「来た理由はそうじゃなくてね……私外の世界で近日旅行行くんだ!」

「旅行か、いいな」

あんかけが……旅行!?

「そこが海に関係しているんだけど……パークの海とどっちが綺麗か比べたいんだ。だから来た。」

旅行……一体どこに……


「なんならみんなも行く?次元を越えれるような手配とかはするから!」


しばらくの沈黙……。

「「「「「「えええええ!」」」」」」「グエエエエエ!」

「嫌だった?そこ、東武動物公園からは遠いから……やっぱり嫌?」

「いや行きたいんだよ!是非行かせてくれ!」

僕も!行きたい!久々の外の世界!

「でも私は大人数をまとめれないからなぁ……私はフルグレをまとめるから、残りのフレンズは『私より現地に詳しいフレンズ』にまとめてもらうけどいい?」

「「「「「「OK!」」」」」」

こうしてPPPとマーゲイとあんかけの旅行が決まったところで帰ることにした。



僕とフルルの旅行……。

数回目だよね。

それほど僕とフルルの愛は深まっているんだ。

まるで底を知らない海のように。

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