第2シーズン 結婚

2羽は夫婦

第101話 結婚

「ふふ、似合ってますよ♪もうすぐ出番だけど安心して下さい。深呼吸深呼吸!」

衣装を着せてくれたマーゲイが笑って言う。

あの後ハンターがなんとかセルリアンを倒してくれて、異変は幕を閉じた。その数日が今日。


今日は6月24日……フルルと再会してからちょうど2ヶ月。ってなわけで今日は結婚式&披露宴を行う。


「出番ですよ。」

助手が楽屋にやって来た。

「助手!……博士は?」

「博士は牧師です……と、そんなことより出番と言っているでしょう。さっさと行くです。」

助手の偉そうな態度は相変わらずだ。でもプリンセスが結婚式の許可取ったら1発でOKしてくれたし、内心祝っているはず。僕は気にせず舞台裏に行き、ステージへ出た。


うわ、流石島の長。いっぱいフレンズが……

見たことあるフレンズもいれば見たことないフレンズもいる。でもこんなにたくさんの数のフレンズが祝ってくれるのは嬉しい。早くフルルに会いたい。だが我慢。ここで父親と来るフルルを待ってろと言われたから、だが……フルルに父親いるの?

「待てないのです……」

イラつくコノハ牧師……確かにフルル少し遅いが。


「み、皆さん!お待たせしました!花嫁の入場です!」

おお!明らかに緊張しているマーゲイの声がマイクで響く。そんな声とともにフルルが向こうから来た。

隣を歩いてるのは……イワビー!?何故!確かにBGMのやくそくのうたはフルルとイワビー以外のPPPの声しかしない……

冷静になって考えてみる。PPPの母親はプリンセス。その夫……成る程。スナネコボイス

「おら、行ってこい☆」

「うん」

フルルが僕に近づく。フルルの衣装も美しい……

(き、綺麗!)

「えへへ///」

か、可愛い!しかも色が紫色。ありがたい。


「……これより、フルルとグレープの結婚式を始めるです!」

勢いのある博士の声がみずべちほー中に響きわたる。そして博士は話し始めた。

「グレープ、フルルを……晴れの日も、風の日も、くもの日も、雨の日も、うれしい日も、楽しい日も、辛い日も、悲しい日も……大好きでいて、いつも一緒にいて、慰め、敬い、永遠に愛し合うことをやくそくしますか?」

どこかで聞いたこと……いや、聴いたことがある言葉に戸惑いつつ僕は頷いた。頷くしか選択肢はないに決まっている。

「フルル、グレープを……晴れの日も、風の日も、くもの日も、雨の日も、うれしい日も、楽しい日も、辛い日も、悲しい日も……大好きでいて、いつも一緒にいて、慰め、敬い、永遠に愛し合うことをやくそくしますか?」

「うんっ」

優しいけど、決意に満ち溢れていた返事だった。

「フルル、グレープ、お互いが……どれだけ敵を作ろうとも自分自身をお互いに捧げることをやくそくしますか?」

「うん、やくそくします」

僕は再び頷いた。


「……ではグレープ、フルルに腕輪を渡すです。」

僕は2つ腕輪がつけてある左フリッパーをフルルに差し伸べた。フルルが僕と同じように左の二の腕に腕輪をつける。フルルのいつもの衣装のデザインが原因で、腕輪は元々の服につけることにした。だから下に服を着たままウエディングドレスを着ている。でもウエディングドレスのデザインのおかげかおかしくないと思った。

フルルの腕輪が輝く……腕輪がフルルとお揃い……嬉しい。


「腕輪を渡しましたね?では、誓い……いえ、やくそくのキスをするです。」

まあ……やくそくのうただしね。誓いよりやくそくの方がいい。

フルルは僕を抱えて目線を合わせた。

「そばにいてね?これからも♪」

(もちろん!)

そして僕とフルルはキスした。

今日のキスは一味違った。『フルルと結婚出来て嬉しい』って喜びと『これから夫になる』って緊張が込み上げてきた。

やがてキスは終わった。そして


「今、フルルとグレープを……」

「夫婦と認めるです!」

フレンズ全員が盛り上がる。



僕達は夫婦になった。

ずっとずっと長い間の夢だった……泣きそうです。

あ、トラウマ?全部吹っ飛んだ。

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