第98話 連戦
〈プリンセス視点〉
「まあ私達は雑魚を倒せって言われたんだけど……しんりんちほー、みずべちほー、ゆきやまちほーにいるらしいから分担しましょう」
今はみんなで集まっていて、パフィンにも事情を説明して来てもらっている。
「私はゆきやまちほーがいいな。」
「2人ずつがいいわね……ゆきやまちほーもう1人……」
「私やります!」
「じゃあゆきやまちほーはコウテイとジェーンね」
いつものカップリングね。
「私、しんりんちほーがいいです!パフィン、いいですか?」
「いいでーす!」
「じゃあマーゲイとパフィンはしんりんちほー。」
いつものカップリング……あれ……そしたら……
「私はイワビーとみずべちほーね。しょうがない。」
「しょうがないって何だよ!」
「ま、行くわよ」
「お、おう……」
こうしてみんな担当場所へ駆けて行った。
〈マーゲイ視点〉
「分担したのがしんりんちほーだからすぐね。セルリアンは……」
「高い所から見るでーす!」
「そうね」
私は木を登り、パフィンは羽ばたいた。そしてしんりんちほーを見渡してセルリアンを見つけた。
「あそこ……」
「そうですね……行きましょー!」
今度は私は木を降り、地面に足をつけた途端走り出した。パフィンがついてくる。
「さ、ここら辺の木に登って……」
「またですかー?」
「そうよ。そしてセルリアンの石に向かって……ジャンプ!」
「じゃあパフィンちゃんも飛んで……石に向かって……ぎゅいーん!」
私は木の上からジャンプして、パフィンは飛んでセルリアンの石を壊した。セルリアンの欠片がクッションになる。
「おー!すっごーい!でーす!」
「この調子で行きましょ!」
「はい!」
〈コウテイ視点〉
「ゆきやまちほーに着いたね」
「セルリアン、いるんですか?」
辺りを見渡してもセルリアンはいないが……
「歩いていればいる」
私は歩き出した。こうすればセルリアンのいる場所に辿り着けるだろう。
「えーと……それ違うんですか?」
「え?」
気がつくと私の目の前にセルリアンがいた。
「うわっ!」
「大丈夫ですか!?」
「なんとか……それより石は……お、手が届きそうだな」
「一緒に倒しましょう!」
「「えいっ!」」
私達は跳ねてビンタで石を壊した。欠片やサンドスターが雪のように舞い散る。それを私達はしばらく見つめた後。
「……あっ、他の所行こう!」
「は、はい!頑張りましょう!」
〈プリンセス視点〉
「セルリアン……いたわよ……」
「石はどこだ?」
「あの触手ね。攻撃される時タイミングよく破壊しないと……」
「難易度高!?」
そうね。難易度高いわよね……イワビー、こんなセルリアン見つけてごめん……
……考えればイワビー、私のわがままばかり聞いてて……やっぱり私っていらないのかな……
「プリンセス危ない!」
「へ?」
目を開けると触手がすぐ近くまで飛んできていた。私、このまま、死ぬのかな……
「このっ!」
イ、イワビーのビンタ。今の触手には石があった。だから壊れたのかな。目の前で欠片やサンドスターがキラキラと散っていく。
「お前……俺にセルリアンを倒させてくれるのはありがたいが、命を危険にするんじゃねーぞ?」
「う、うん」ニコッ
……訂正。やっぱり私、いるんじゃないかしら?ふふ……
「……俺怒ってんだぞ?何故笑うし。」
「な、笑ってないわよ!」
「嘘だな……は、セルリアン!」
「逃げなきゃ!」
「いや倒せよ!」
「……そうね、倒しましょう!」
そんなことを言い合って、笑い合う。いつも通りね。
フルグレは……まだかばんを待っているのかしら……
フルグレに何かなきゃいいけど……
腕を動かしながら、そんなことを考えた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます