本当のフルグレの危機
第96話 異変
今日も僕達PPPはいつも通り練習している。
プリンセスはいつも通りしっかり者。コウテイはいつも通りクール。ジェーンはいつも通り頑張り屋。イワビーはいつも通りロック。マーゲイはいつも通りPPPの練習を見学して鼻血を出している。そして……
フルルはいつも通り可愛い。
何でだろう。さっきから頭の中が『いつも通り』というワードで埋め尽くされている……でも僕はまあいっか、と思うことにした。
「そろそろ休憩しましょ……」
「じゃぱりまん~♪」ダーーーッ
フルルのじゃぱりまんに関しての反射神経!
(待ってぇぇぇぇぇ)ダーーーッ
「行っちゃった……」
「ん~美味しい!」モグモグ
(いつも通りだね~……)モグモグ
はっ……ついには声にまで出してしまった。僕どうしたんだろう、と思ったその時。何か青い物体が僕に近づいてくる。
(ん?これ何?)モグモグ
「……っ!」
フルルは急にじゃぱりまんを食べる手を止めてビンタでその物体を壊した。
そして欠片に向かって叫んだ。
「フルルとグレープが仲良くしてるの!邪魔しないでよ~……」モグモグ
(今の物体……って?)モグモグ
「セルリアン。フレンズを食べて記憶とか大事な物を奪っちゃうんだって。小さいサイズなら倒せるけど大きいのに出会ったら気をつけて!弱点は石だよ!」
(う、うんっ)
フルルは再びじゃぱりまんを食べる手を止めるほど真剣になっている。アイツには気をつけよう。
「ただいm……あれ?セルリアンの欠片が飛び散ってる……」
「そうなの、楽屋に入ってきたのよ……ドア、ちょっとしか開いてなかったのに……」
セルリアン、怖!
「セルリアン倒すのに疲れたから休憩だぜ……」
イワビーが座った瞬間……
「うわぁぁぁぁぁ!」
外から叫び声が!
「何だ何だー!」ダーーーッ
「休憩してないじゃない!」
夫婦漫才?
「でも何か非常事態かも……行きましょう!」ダーーーッ
「助けて下さぁぁぁぁぁい!」
あんかけぇぇぇぇぇ!?何であんかけが……
「俺が石を壊す!たぁぁぁぁぁ!」
そしてセルリアンは壊れた……
「……で、お前何でここに?」
「いやーもうすぐ
「ああ、
「アレって~?」
まだまだ内緒……腕輪がないからね。……ってあれ?見つけないと6月が過ぎる……どうしよう!?
「ん?グレープ、
「あれ?グレープが腕輪なくしたこと知ってたっけ?」
「あ、な、なんかそんな話を聞いてね……」
「そっか」
「……そんなことより。今日セルリアン多くない?」
「言われてみれば……」
確かに3匹みずべちほーに集中は多いかな……
「ほら、あそこにも!」
あんかけが指さした方向を見て……
(……!?)
僕は絶句した。
「何よ、あのセルリアン!?」
「珍しいな?」
「見たことありません!」
「ちょっと、今日おかしいぞ!?」
「何があったんだろう……みんな、としょかんに行こう!何か分かるかも!」
「「「「了解!」」」」
「行くよ、グレープ!……グレープ?」
そのセルリアンは配色はフンボルトペンギン。
だがただのフンボルトペンギンじゃない……緑色と橙色の腕輪をしていたから。
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