先輩、色々教えて下さい

第69話 先輩

「練習きついなぁ~……」モグモグ

今は練習の休憩中。だから僕とフルルはじゃぱりまんを食べている。

「ごちそうさま~!……でもまだじゃぱりまん食べたいな~。」

「これでいいか~?」

「んー葡萄味が良かったな~……」

「あーごめんな、それしか持ってないんだ。」

「そうなの?じゃあ頂きま……って誰~!?」

「バレたか♪シッシッシ……」

僕も今気付いた。誰。

でも……1つだけ分かることがある。服がPPPの服に似てるからこのフレンズはペンギンのフレンズだ。

「……ってあれ?……あ!ジャイアント先輩!」

「そうだぞフルル~!」

(へ?知り合い?)

「いつもPPPを助けてくれるの~」

「今日は練習を見に来たぞ~!早速みんなが練習している場所に案内してもらっていいか~?」

「うん!こっちだよ~」

こうしてジャイアント先輩を案内した。


「よっ!」「ただいま~」

「あらフルルお帰りなさぃ……って……」

「「「「ジャイアント先輩!」」」」

ジャイアント先輩が来たらみんな驚く……この流れはおやくそくなのか?

「練習を見に来たんだ!」

「え、じゃあいつも通り練習していれば……?」

「いいぞ♪」

「じゃ、じゃあ……みんな!練習再開よ!」

「ああ!」「はい!」「おう!」「うん!」

僕もコクリと頷いた。


「まずは踊りの練習よ!」

「「「「「~♪」」」」」

「ここのステップ違うわ!もっと大きく!」

「難しいですね……どうすれば……」

ジェーンはいつもより張り切っている。ジャイアント先輩の前だからか……?

「シッシッシ!いいぞ~!グレープって奴も頑張ってるなぁ~」

そりゃそうだ!


「次!『人にやさしく』以外のみんなで歌う歌の練習!」

「「「「「ずっとずっと 夢みてる空を 飛んでみたいよ あしたは待ってる」」」」」

「きっと 夜が来て『おやすみ』」

やっぱりフルル歌上手い!

「フルルすごいな……グレープも聴き惚れてるだろうなぁ~」

もちろん!

「踊りも合わせて!」

踊りを合わせて歌うのは難しそう……僕は歌えないから分からない……


「はい!次、ソロ曲練習!」

「ジャイアント先輩とグレープに『やくそくのうた』を聴かせてやれ☆」

「みんないいの?先に歌って……」

「「「「いいのいいの♪」」」」

何このノリ?

「じゃあ…… また会いに行くよ 何度だって きみがくれた夢をこの手に」

「やっぱいい曲だなぁ♪」

ずっとずっと聴いてたい……♪


「最後!『人にやさしく』の楽器と歌の練習!」

「ベースはどこだ?」

「キーボードありました!」

「ギターだぜ!」

「ドラム~」

「よし!歌うわよ!」

「「「「「気が狂いそう」」」」」

「なんか、懐かしい気がするな……」

……?

何がだろう?僕はお爺ちゃんだけど僕には分からない。


「……はい!練習終了!」

「じゃぱりまん美味し~」モグモグ

「もう食べてるのかよ!……ってグレープも!」

美味しいもん……

「……あ、グレープだから葡萄味か!それをフルルも食べるとは……お前ら仲が良いなぁ♪」

「うん!」

もちろん!



今日出会ったジャイアント先輩は……なんか長生きしてそう。

だから……生前飼われていて外の世界のことをあまり知らない僕は、先輩に色んなことを教えてもらおうと思った。

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