美味しいものをたくさん食べよう

第61話 饂飩

「さあ、練習よ!」

「じゃぱりまん美味し~♪」

「ってまた食べてる!」

僕とフルルはじゃぱりまん大好き。もちろん葡萄味!

「じゃぱりまんじゃないものも食べた方がいいんじゃねーか?」

「あ~、温泉にある『うどん』とか最近かふぇに追加された『ぱんけーき』とかね~」

「フルル食べ物に詳しすぎだろ」

「練習終わったら食べに行ってもいいから!今は練習練習!」

「ふぁーい」


「……はい!今日の練習はここm」

「そんなことよりおうどん食べたい!」ダーーーッ

練習が終わった途端こーとを着て僕を抱えゆきやまちほー方面へ……速い!

「……あいつ本当にペンギンか?」

「食べ物の為だからじゃないかしら……」


「こーとでゆきやまちほーも平気だね♪」

(うん、温かい!)

僕はフルルが着ているこーとに入っている。だからこーととフルルの温もりでとても温かい。

「……ばすで来れば良かった」

(確かに!どうする!)

「まあ幸い吹雪じゃないからもうちょっと頑張ってみるかなぁ」


しばらく歩くと何かが見えてきた。

「あれ温泉じゃ……」

かまくらだった。

「うぇー……どーしよー……」

(あれ、あの中に誰かいないか?)

「本当!?」

フルルはかまくらの方へ……

「……あ!」

「ん?あら!あなたは!」

「フルルだよ~ギンギツネとキタキツネだよね~」

「うん。そうだよ。」

良かった……温泉を管理するフレンズを発見出来た。

「フルル達ね~温泉でうどんを食べたいの~」

「あ、そう?装置を直した帰りだしそろそろ行きましょうか」

「……僕、ここ気に入った。ここでダラダラしてたい。」

「あのねぇ……」


またまたしばらく歩いて……

「……さあ着いた!ここよ!」

温泉に着いた。

「わーい!温泉最高!」

「入って入って。」

中に入り……ゆっくり出来るような部屋に着いた。

「ダラダラ……」

「全くもう……あ、うどん持ってくるわね」

そして念願のうどん!


「見てなさい。これにお湯を入れると……ふっくら♪」


「ふっくら!」

いかにも美味しそうになった。

「食べたい食べた~い!」

「待ちなさい。これは待つと美味しいのよ。」

「じゃあ温泉入ってくる!」

「時間になったら言うわね!」

「ふぁーい!」


「あーいいね~」

(極楽極楽~腰痛に効くよ~)

ずっとこうしていたい……

「時間よ!」

「え!」

すぐ時間が来てしまった。脱衣に時間を使い過ぎたか……


「わーい!頂きま~す!」ズズズズズズ

「うどん食べるの上手ね!」

「博士に教えてもらったの~」

食べ物のこと全部博士に教えてもらっているんだよね。

「グレープも!」

(え、あ、頂きます!)ズズズズズズ

フルルの真似をして食べた……美味しい!

ツルツルとふっくらのコンボがたまらない!温かくてゆきやまの寒さも平気になる!

「すごく美味しい……」

「裏であの娘が手作りしてるからね。」

「あの娘?」


「何でアライさんがうどんを……!」

「頑張れ~」

「うーーーーーー!フェネックも手伝うのだー!」


「ふーお腹いっぱい!」

「もうそろそろ行く?」

「うん!ありがと~」

「じゃあね。」

「バイバ~イ!」

僕はお辞儀をし、フルルと一緒に温泉を後にした。



今日のうどんが温かかったのは、うどん本来の温かさなのかフルルがいたからこその温かさなのか……僕は後者と信じたいな。

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