第54話 部屋(ほかのみんな)
「布団ももう駄目ね……」
僕とフルル以外は楽屋に布団を敷いて寝ているが、もうその布団がボロボロになってしまったらしい。
「私はマーゲイなので木の上で寝るからいいとして」
「「「「PPPはどうする……」」」」
「それならビーバーとプレーリー呼ぶからフルルとグレープみたいに部屋造ろうよ~!」
「「「「へ?」」」」
「どうもッス!」
「どうもであります!フルル殿とグレープ殿以外にご挨拶を!」
本当に挨拶キスだったよ……
「で?どのようなご用件ッスか?」
「お部屋を造ってほしいのだけれど……」
「私達……最近部屋を造りすぎて疲れたので1日2部屋が限界であります……」
確かに疲れてそう……サンドスター補充しないと部屋造りペース落ちるんじゃ?
「じゃあ2人づつね……」ジーッ
「プリンセス、何で俺を見てるんだ?」
「うぇ!?ほ、本当よ!何で私がイワビーを!///」
「お前も知らないのか!」
「じゃあプリンセスさんとイワビーさんペアで決定ッスね!」
「「うぇ!?」」
……となると
「私はコウテイさんとですね……」
「そうだな……嫌か?」
「いえ、むしろ少し嬉しいです!///」
「私もだよ」
コウテイとジェーンは結構進んでるな。
「ではまずはプリンセスさん!イワビーさん!指示をお願いッス!」
「私はすり鉢状の巣がいいわ」
「俺は壁があった方が安心するぜ!」
「じゃあすり鉢状に掘って木で壁を造るッス!」
「こうでありますかー?」
相変わらず早っ!てきぱきてきぱき続く……
「残るは壁ッスね!」
「俺……岩っぽい形の方がいいかも……!」
「イワビー、無茶言わないの!」
「いいッスよ!」
「え!?」
「かじかじかじかじ……」
ビーバーは木を削り始めた。
そんなこんなで出来たのは大きめのすり鉢状の穴を丸っこい木の壁で囲うという感じの巣。
「やったぜー!」
「なんか本当に木が岩っぽくなってるし……」
「さあ、コウテイさんとジェーンさんの番ッス!」
「私の巣は窪みに造ります!」
「私はない」
「……え?」
「私の子育ては大変なんだ……まあフレンズ化した今ならどうでもいいが」
しかも『マゾ』だしね……フルルに聞いたよ。
「じゃあ窪みを造って……」
「こうでありますかー?」
早すぎてもう見るの疲れてきた。フルルを見て癒されることにした……
出来たのは大きめの窪みに草を詰めたもの。ただし、小石もあってチクチクする……コウテイの為か……?
「いい巣じゃないか。気に入ったよ。」
「私もです!素敵なお部屋……♪」
こうしてビーバーとプレーリーとお別れ。
「俺っち達は今からサンドスターの山に行くッスよ!じゃあッス!」
「私もビーバー殿と山に行くので!またねであります!」
「今日はありがとう!じゃあね!」
「いいコンビだね。またね。」
「素敵なお部屋ありがとうございます!では!」
「ロックな部屋だぜ!最高だ!じゃあな!」
そしてビーバーとプレーリーは山の方へ去っていった。
「じゃあ……晩御飯食べたら早速今の巣で寝ましょうか!」
「「「うん!」」」
「フルルは前からだけどね~」
(僕も~)
みんないいコンビだったけど……
きっと僕とフルルの方が付き合いが長いよ。
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