盛り上がれ!盛りだくさんなイベント!

第46話 熱唱

「からおけ……って?」

博士と助手の調査で分かったが、どうやら『からおけ』ってものがこうざんで見つかったらしい。

「歌を歌うだけでなく、歌の上手さを競ったり食べ物を食べたりジュルリするらしいのです。だけど……あそこは中から音が聞こえない構造になっていたり中が壊れているので……もともとトキ等が使用していたのでしょう。ですが安心して下さい。もうある程度は直しました。我々は賢いので。」

トキが使用していたのか……トラウマ……でもミドリよりはマシだよ……

「……ですが我々、疲れて……修理したのは1室だけなのです……」

「じゃあその1室で歌を歌えばいいの~?」

「そうです。」

フルル……鋭い。

「まあ安心かどうかのテストですよ。それにファンも見学しますし一応仕事でしょう?」

「……分かったわ!引き受ける!」


「はぁ……はぁ……」

やっぱりろーぷうぇいなんだな……

「まさかあの時頑張るイワビーを尻目にじゃぱりまん食べていただけで……こんな事になるなんて……」

それまだ覚えていたの!?

「もっとやれー」モグモグ

「うぅ!ムカつくーーー!」


「着いた……」

「あ、あれじゃないですか?ファンがいっぱいいますよ!」

「そういえば博士から『表はファンが多いから裏口から入れ』と言われたな……裏口というと……あの裏だろうか?」

「行ってみましょう!」


何とかファンにバレず裏口から中に入った。

表を入ってすぐ部屋が並んだ所に出る構造……だからかファンの声がよく聞こえる。

「時間になりましたね。それでは皆さん、部屋の前へ並んで下さい!順番なので!PPPは思いっきり楽しんで下さいね~!」

マーゲイの合図でからおけが始まった。


「何歌おうかな……」

「試聴もあるから字が読めなくても便利だな」

「じゃあ私これ!」

「食べ物は~?」

食べ物の事ばかり考えてる……可愛いんだけどね。

「マーゲイに頼めばいいのよ!昔はどうだったか不明らし……おっと、曲が始まるわね」

「マーゲイ~」

「ぱぱ ぴぷ ぺぺ ぽぱっぽー」


その後コウテイは『ようこそジャパリパークへ』を歌った。ワン・ツー・スリーがとても格好よくてジェーンが惚れてた。

そんなジェーンは『純情フリッパー』を歌った。綺麗な歌声……フルルの可愛い声の方が好きだけど……

イワビーは『人にやさしく』を歌った。ロックかは分からないけど熱いものを感じた。


「後フルルだけよ!」

「じゃぱりまん美味しい!」

「まだ食べてるの……」

「え~……歌う曲が決まらな~い……」

「これとか良くないですか?『ぼくのフレンド』!」

「スナネコが歌う曲か……でもグレープは友達フレンドじゃない!」

え!?

「恋人だよ!」

そ、そうだよフルル~!

「まあ歌詞は大切なヒトに向けたものですし……いいじゃないですか♪」

「……そっか~。じゃあ……」


こうしてからおけは終わった。

フルルの歌で大盛り上がり!

じゃぱりまんもいっぱい食べて満腹満足!



『つまりはこれからもどうかよろしくね』

こちらこそだよ……フルル。

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