第20話 終了

僕達は今、気になる『さばんなちほー』という所に向かってる。

着いて、さっきの熱帯雨林とは全然違うという事に驚いた。

「ここがサーバルとかばんが出会った所か~」

(サーバル?かばん?)

そういえばフルルと初めて散歩デートした時、誰かが『サーバル』って言っていたのを覚えているが……はっきりとは思い出せない。僕も年を取ったな。

「サーバルキャットっていう猫のフレンズがね、何のフレンズか分からないフレンズと出会ってね……」


……フルルはサーバルとかばんについて分かりやすく教えてくれた。

でも、もう今は散歩に行ってていないらしい。

(そうか……すごいフレンズ達なんだね~。)

「うん。でも、グレープの方がきっとすごい。だって、二次元フルルに恋をしてその勢いでジャパリパークに来ちゃったんだもん!」

(そうか……そうだよね!)

「フルル、グレープともっと仲良くなりたい。グレープの行きたい所連れてって!」

(いいの?じゃあ水のある所……さばんなちほーのフレンズにあるか聞いてみよう!)

「お~!」


うーん……フレンズ……フレンズ……

「「何か」」

「ありました?」

「あったー?」

「ん?あなた達は何のフレンズー?」

「サバンナシマウマです。」

「トムソンガゼルだよー!」

トムソンガゼル!?5人が出張した時みずべちほーに来たよね……

「フルルはねー、お水のある所に行きたいのー!」

「あ、それならあっちですかね?」

「あっちに真っ直ぐ行って丘を登った所にあるよ!」

「ありがと~!じゃあねー!」

「ではー。」

「バイバーイ」

僕は2人にお辞儀をした。そしてばすで水場の方へ行った。


「あれかなー?」

(ここら辺でばすを降りるかー)

丘の下にばすを停め、僕とフルルは丘を登った。

途中何回か落ちかけたが、それでもお互い歩幅を合わせて登った。

「あ、水だー!」

(水浴びしよー!)


タッタッタ


バシャーーーン


「だーれー?」

「んー?フルルだよ~?こっちの子はグレープ!フルルの彼氏なの!」

僕はお辞儀をした。このフレンズは……

「私はカバ。あなたも泳げるフレンズですわよね?」

「うん!泳いでいい?」

「でもあっちは私の縄張りですの。だからここら辺だけで泳いでね。」

「分かったー!」


ザパーーーン


「わー気持ちいー!」

僕達が安心して水に飛び込めたのはカバさんのお陰だなー

「うふふ、この水は飲んでもいいのよ?」

「本当ー?わーい!いただきまーす!」


ごくごくごくごく


「ぷはー。」

(そろそろ行かない?練習始まってるかも……)

「そっかー。帰らないといけないのかー。」

「あら、そういえばこの水場は色んなちほーに繋がってますわよ。確かみずべちほーにも……」

「本当!?じゃあボスに『ボスはボスで、ばすでみずべちほーに帰って』って行ってくるからフルル達は泳ごう!」

(あ、うん!)

じゃんぐるちほーの川、さばくちほーのオアシス、こはんの湖、へいげんちほーの川、としょかんの池、そしてみずべちほー。



こうしてジャパリパークの全てのちほーをデートし終えた。

この思い出は、年を取っても忘れないだろう。





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