第107話 ダークエルフの種族内 楚・漢戦争一時休戦? (7)
「えええ、分かりましたよ……。あなたが申す通りで、妾がしんがりをすればいいのでしょ? 」
不満をあらわにしながら呂雉様こんな言葉を吐いた──。
呂雉様自身がしんがりをすると買って出たのだよ。
"漢" の陣内に居る者達皆を荒々しい目で睨みながらね。
まあ、そんな御様子の呂雉様だから心の中でも。
(チッ、本当に意気地のない者ばかりで、どうしようもない者達ばかりですね。"漢" の陣営は……)
と、呂雉様自身の夫や赤の御旗の下に集う "漢" の重臣達に対して、不満しかないのだよ。
だから呂雉様の美しいお顔は、いつまで経っても般若のような恐ろしい顔をしているままなのだ。
だから夫の
う~ん、でも?
若干二名ほど、素知らぬ顔をしている者がいるようだ。
まあ、言わずと知れた、蕭何様と張子房様だけれど。
その二名? 呂雉様がしんがりをするのだと申し出た後から妙にお互いがアイコンタクトを取っている気がするのだが?
此方の気のせいだろうか?
と、思いながら呂雉様達の様子を凝視していると。
「あああ、呂雉! お前がするならしろ、しんがりを! もう勝手にせい──。後で骨だけは拾ってやる──」
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