第94話 項籍・項羽と韓信! (63)
「……ん? どうした籍? 信の事が気になるのか?」
「えっ? あああ、そうだね? 気にならないと、言ったらうそに聞こえそうだから。羽には正直に答えるよ……」
「そうかぁ~? じゃ、気になるのか~? 籍?」
「うん、気になるね、韓信の事が……。今迄何度もアプローチをして、さんざんに振られてきたから。今回も韓信に振られて、俺の失恋記録が伸びると思っていたからね……」
「そうか? じゃ、此度は良かったな、籍? 儂に感謝をしろよ」
「うん、そうだね? 今回もそうだが、羽のお陰だよ。本当にどう感謝をしたら良いか? 俺自身も解らないくらいだよ」
まあ、こんな感じで会話を続ける二人、最後に覇王妃様にお礼を述べた籍だけれど。本当に傍から見ても分かるように仲が宜しいようだね。
う~ん、先程も此方が申したけれど。覇王妃様は本当に籍が可愛くて仕方がないみたいだ。
だって、今現時点でも戦の最中なのに、覇王妃様の肩に相変わらず顎を乗せ、甘えている籍の事を全く嫌がらずにいるよ。
それどころか? 自分自身の顔も、籍の頭の上に乗せて頬ずりしながら甘えているから。
でッ、甘えながら覇王妃様は意地悪くクスと微笑み。籍に艶やかな覇王妃様自身の唇を開き始め、こんな言葉を漏らしだしたよ。
「そうかぁ~、そんなに嬉しいかぁ~、籍~」
「うん、嬉しいよ。ありがとう~、羽~」
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