第93話 項籍・項羽と韓信! (62)
「へぇ~、そうか……」
この後籍は、うん、うんと、言った感じで、覇王妃様に頷いている。
そんな素直な様子の籍が可愛くて仕方がないのか?
覇王妃様は籍の頬に『チュ』と、優しく唇を当てたよ──。
……ん? 何で、パソコンのモニター画面のキスなのに、籍の頬に覇王妃様の唇が当たるのか、だって?
それは、そうでしょ?
だって籍のあの虚ろな目を一目見れば分かるように。妖艶な物の怪様の覇王妃様に籍は完全に憑りつかれている。
その上さ? 籍自身が完全に魅入られてもいるから。本当ならば、この世には無い世界へとこんなにも簡単に繋がると言う訳なのだよ。
だから今の籍を凝視してみるといい?
妖艶な覇王妃様に憑りつかれている籍だからニコッと嬉しそうに微笑み返しているだろ。
相手は覇王項羽の怨念から出来た物の怪様なのに……。
あっ? 今度は! 籍自ら覇王妃様に唇を重ねたよ。
そして深く堪能し始めた。覇王妃様の妖艶で艶やかな唇をね。
あああ……。籍は、どうするのだろうか?
まあ、傍から見ても分かるように、籍自身が覇王妃様の完全に虜になっているから。覇王妃様はいとも簡単に、妖力と魔力とを駆使して──籍以外の者が立ち入る事ができないあの世の空間を作ってしまうのだよ。
だからさ、先程から二階の自室で、籍が絶叫や大きな物音を立てても
下の部屋にいる両親には音や声も聞こえないのだから。家の外等には尚更、籍の歓喜や絶叫の大声も漏れはしない。
でッ、少し話しがずれたが、キスを深く、深く堪能をする二人──。
どれぐらいの
籍はふと、唇を離した──。
う~ん、どうしたのかな?
此方もさ、気になるから籍を凝視してみると──。
どうやら籍は、韓信様の事が気になるみたい?
覇王妃様の肩に自身の顎を載せて──甘えながら、後ろばかりをチラチラと凝視始めた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます