第53話 項籍・項羽と韓信! (22)

 でッ、そんな様子を後方で見ていた──青の "師" の旗を風で靡かす総大将の籍は、自身の隊の部下達に、パソコンのマウスで矢印を移動しながら下知をする。


 先ずは陣形の欄にマウスの矢印を合わせ──守備重視の方円ほうえんの陣構えから、魚鱗ぎょりんの陣へとポチと変更──。陣変えを行い終えると。


 そのまま、マウスを攻撃の欄へと敏速に移動を行ない。ポチと突撃の欄を押した──。


 すると、辺りから攻撃の銅鑼の轟音が。〈ドォオオオン! ドォオオオン!〉と、何度も響き渡る。


 と、同時に、総大将の籍の口から。


「全軍ぅううううううん! 夏侯嬰かこう えいの隊のぉおおお、後方へぇえええとぉおおお、突撃ぃいいいいいいっ!」


 声を大にした勇んだ声が辺り一面に響き渡る。


「「「うぉおおおおおおおおおおおおっ!」」」


 すると籍の率いる隊から、大変に士気の高い大音声が多々聞こえてきた。


 と、同時に馬鉄の音も多々響き渡る。


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