第51話 項籍・項羽と韓信! (20)

 と、言う事だから。籍がに下知した命令は、的を得たみたいだね!


 特に此の度の樊噲はんかいと、 曹参そうしんへの、による偃月えんげつの陣での突撃は、籍が練った策でね。前に書物で籍が読んだ内容で、樊噲はんかい等の猛将数人を一度に太刀振る舞いをした事を思い出して──。


 樊噲はんかい曹参そうしんに当たらして、劉邦陣営の士気を下げる為の作戦に出たと言う訳でね。


 これが功を奏した覇王軍は士気も格段上がり破竹の勢いでいるのだが。そんな様子を苦々しく見ている者が一人いるのだよ。


 その者は優位性の高い覇王軍の様子を凝視しながら、自身の小さくて可愛いお口で、チッと、舌打ちをすると。今度は鶴翼の陣の左の翼の位置に配置している 夏侯嬰かこう えいの隊に下知を下すよ──。


 の側面を突くようにと──。


 すると、ドォ~ン! ドォ~ン! と、銅鑼の大音響が辺り一面に響き渡る。


 さてさて、どうなるのだろうかぁ~?


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