第50話 項籍・項羽と韓信! (19)

 だからこの後は、こんな感じで。


「姫様の為なら死んでも悔いは残りませぇええええええん! ではぁああああああ、参りますぅうううううううううっ!」


 の部下達は、こんな言葉を高らかに叫ぶと──。


「突撃ぃいいいいいいっ!」


「突撃ぃいいいいいいっ!」


「突撃ぃいいいいいいっ!」


 次から次へとこんな言葉を吐いて──。


 鋼の装着した馬達の蹄鉄の音と共に敵将や兵へと突撃を行なうのだよ。


 死を全く恐れていない様子でね。


 もうこうなると、敵将である 樊噲はんかいと、 曹参そうしん……。


 そして二人の隊の部下達は、の隊を押し返すどころではない。


 部下達皆も浮足立って困惑……慌てふためいている状態なのだ。


 それに付け加え──樊噲はんかいと、 曹参そうしんの二人の猛将達も一人に手こずり始めるだけなら良いのだが。の振るう奉天檄の舞の前に押されてきているものだから。


「「皆ぁあああああああああっ! 引けぇえええええええええっ! 引くのだぁあああああああああっ!」


 こんな逃げ腰の台詞を声高く周りに叫ぶものだから。


 樊噲はんかいと、 曹参そうしんの部下達は慌てふためきながらの後退──。


 そうなると? 後ろからきた者と衝突、転げる者、武器を捨て、一目散に逃げる者等多々出るものだから混乱を生じ始めた。


 もうこうなると、二人の部下達皆は、全員が冷静でいられなくなり次から次へと騒乱状態に落ちていくよ。連鎖のように……。





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る