第49話 項籍・項羽と韓信! (18)

 だから最初は優勢だと思われた。樊噲はんかい曹参そうしん隊も押され気味になり徐々に後退し始める。


「……ん? よぉ~し! 今が好機!」と、敵将や敵の兵達と剣戟を交えていた殿は、辺りを見て確認をし終えると、こんな言葉を漏らし終えると。


 うんと頷き──。


「よぉおおおおおおし! 皆ぁあああっ、突撃ぃいいいいいいっ!敵将ぉおおお、樊噲はんかい曹参そうしんの首をぉおおお、討ち取れぇええええええっ!」


 自身の部隊の兵達に高らかに、そして勇ましく、大声を上げ──敵将への突撃を促す命令を下した!


「「「うぉおおおおおおおおおっ! 」」」


「「「わかりましたぁあああああああああっ! 姫様ぁあああああああああっ!」」」


「「「地の果て迄お供しますぅうううううううううっ!」」」


 やはり先程と一緒で、相変わらずの部隊は大変に士気が高い!


 まあ、そりゃ、そうだろうね? 傍から見ている此方も惚れ惚れするような、姫っぷりで、鬼神のような働きをするのだから。


 家臣達もを凝視すると──魅入り陶酔するとは思う。

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