第4話;冒険者リリアナ2

リリアナが冒険者になってしばらくして

獣人の誘拐が頻発していた

獣人の誘拐イコール奴隷として売るためが殆どだ

闇組織が関与している情報が入った


「私も行く!」

「リリアナ、これは魔物討伐とは違うんだ相手は人間だぞ」


ギルド長が討伐隊の募集をしている

リーダーはギルド長で副は受付嬢のルイズ

ルイズはA級冒険者だった、エルフで見た目16歳実際は60歳

リリアナは鑑定魔法が仕えるようになり、人の鑑定も出来る様になった


名前;ルイズ・ブラットニィー

種族;西のエルフ

性別;女

年齢;60歳

職業;王都ギルドチーフ受付嬢、Aランク冒険者

称号;火炎の乙女


レベル;69

経験値;82500(次のレベルまで17500)

体力;12000HP

魔力;24000MP

すばやさ;800P


剣術;600

体術;500

弓術;800

魔法;600

『炎精霊魔法;600』

『召喚魔法;怪火(イルリヒト)SS』


炎特値だった

昔は彼女が通ったとは消し炭しか残らないと言われたらしい

10年レベルは上がってないらしい盗賊などの討伐にしか召集されないため彼女のレベルではそれぐらいでは上がらないのだ

ちなみに今の10歳(もうすぐ11歳)のリリアナは


名前;リリアナ

種族;人族

性別;女

年齢;10歳

職業;孤児(こじ)、C級冒険者

称号;発明の盟友??


レベル;42

経験値;25000P(次のレベルまで5000)

体力;24000HP

魔力;40000MP

すばやさ;1200P


剣術;1200

体術;1500

弓術;600

魔法;10000

『水属性;1500』

『氷魔法;1500』

『光魔法;1000』

『土魔法;1000』

『鑑定魔法;1000』

『空間魔法;1500』

『風魔法;500』

『炎魔法;500』

『雷魔法;500』

『生命魔法;500』

『闇魔法;500』


(なんかAランクのルイズより大きい値がでたけど・・・)


鑑定魔法使えるようになってから

自分の力が測れる魔道具(マジックアイテム)

は使っていない、


(なるべく見せないほうが絶対いいよね・・・やはり転生チートなんだろうか?・・<魔力石>が3つ・・・まさかね・・・ランク上げの時は見せなきゃいけないのはどうしよう、改ざんする方法ないかな・・・)


へその上の方に感じる2つの<魔力石>を服の上から触った

触っても分からないほど隠れている


(記憶の片隅にある、優しい青い目の美男子、あれってお父さんなのかな?彼の力凄いな、あの豪華な天井、良いとこのお嬢さんだったのかも、私・・・)


バニッシュは懇願するリリアナに負けて同行を許可した

魔法が飛びぬけてすごいと言うのを聞いたのもその原因だった


総勢30人、レベル50以上の冒険者達が集まった

最高レベルはレベル90のバニッシュギルド長、国に20人しか居ないsランク冒険者


ちなみにSSランクは5人平民だが地位的には貴族扱いになっている、他国に流失しない為だ


Sランクは殆ど何処かの町の冒険者ギルドのギルド長をしている

後はAランク8人Bランク20人Cランク1人(戦闘力はリリアナのみレベルに比例しない)


【 西の都 】200㎞西に行った山間の洞窟に偵察隊は出ていた


「洞窟入り口に見張り3人、中に運び込まれた食料と、出入りの人間の数を考えると、闇奴隷商は20人前後かと思われます」

バニッシュに報告する斥候の冒険者、

「見張り交代時に一気に攻めるぞ」

冒険者達はその時をじっと待った


少し空が赤くなってきた頃、洞窟の入り口に動きがあった

「おい、交代だ」

洞窟の中から3人の男が出て来た

一気に先陣15人が動く!


「うおっ何だ!?」


先陣が見張り要員6人を一気に無力化、殺さずに捕縛出来た

リリアナは直ぐに負傷者に治癒をかけて先陣に続き洞窟内に入っていく


少し進むと開けた所に出た

岩に隠れて様子を窺う


洞窟の壁に沿うように檻が幾つか並んでいるのが見えた

中にゆっくり動く影が見える


「獣人だけではなく人族も居るな・・・全部で12人」

「子供は5歳位かしら?」

バニッシュとルイズがひそひそと話す

「バニッシュ、・・・檻の中の人傷だらけ・・・」

気が付いたのはリリアナだった、手が震えている

バニッシュはリリアナが怖いのだろうと思った。

実は、怒りに震えていたリリアナだった。


見張りだろう闇奴隷商人は4人


「まだ奥に空間があって残りはそこに居るみたいね、熱を奥に感じるわ、しかし酷いわね」

ルイズが目を細めて檻の中を見る

「死なない程度に痛めつけて、恐怖を植え付けて逆らえないようにするんだ、結構深い傷の者も居るから優秀な治癒師が居るんだろうな、傷ものじゃ売り物にならないからな」


一人が檻を蹴り上げた

「生きてるか~」


【!ブッツン!】

「ん?何の音だ?」

バニッシュとルイズがキョロキョロ見回す

他の者はキョトンとしている



(私の民に)

「なにをしたー!!!(怒)」


リリアナが飛び出す!


「「「「リリアナ!」」」


後ろに居た冒険者から槍を奪って、蹴り上げた闇奴隷商人に投げつけた

その勢いは10歳の女の子が投げた物とは思えない力で闇奴隷商人の肩をつらぬき、そのまま岩壁に縫い付けた、

そして残りの3人に切りかかる、急所を的確に切り付け3人は即死した


<エクストラ・ヒール>

リリアナが叫んだ、

光が空間全体に広がった

「なんだこの魔法は、・・・古傷まで消えて行く・・・」

檻の中の人たちも綺麗に傷が治って行く

リリアナは奥の方を睨みつけると、ふらふらと少し、したかと思ったがすぐ奥に走って行った


壁に縫い付けられた闇奴隷商人が

『た・ず・げ・て・く・れ』

槍にどんな魔法を付与したのか、槍が黒い霧を纏っていて、闇奴隷商人を包むと体がが岩に埋まっていく、そのうち完璧に埋まって岩と化してしまった。

見たことも無い魔法だった。


皆ぞっとしてそれを眺めていた

「リリアナふらついていたわよ、魔力切れなんじゃ・・・」

「追うぞルイズ、後5人ほどついてきてくれ、他の皆は保護を頼む」

そう言うとバニッシュ含め7人が奥に向かっていった




「おい、あれが本当に10歳の力か?」

残った冒険者達は向こうの岩の影に微かに見える3人の死体と、壁の恐怖で歪んだ顔の岩を眺めて言った


檻を開けて行く

ガチャン、ギー

「ありがとうございます。」

大人たちは元気に言う

それが不思議に思う冒険者達、いくら傷がいやされたとしてこんなにすがすがしいのは可笑しい

「あれ?なんで僕たち此処に居るの?」

獣人の子供はキョトンとしている、聞くとさらわれた間の記憶が無くなっていた

大人は残っているが恐怖が全く無くなっているらしい

身体だけでなく心もヒールされていた、そんなこと聞いたことが無いので皆驚いている




「「リリアナ~!」」

叫ぶバニッシュ達、答えは無い

奥に行くと居住区らしき空間があった無雑作に積まれた箱の上に毛布等が置いてある

「奥にも通路があるわ、風が吹いているわね、外に通じる通路があるみたい」

「調査では気がつかなった」

ルイズに斥候だった男が言う

「かなり距離があるみたいだから気が付かなかったのかもね」


かなり奥に走っていくバニッシュ達

風が強く感じるようになったその時

『ぎゃー!!』

男の叫び声がした

「洞窟を抜けるぞ」


薄暗くなった洞窟の入り口に3人の遺体があった、

そして向こうで戦っているリリアナと闇奴隷商人


「リリアナ怪我してる、治癒してないってことはやはり魔力切れなんだわ」

「リリアナ下がれ!」


バニッシュ達の声を聞いて一瞬止まったリリアナ

そして、闇奴隷商人と距離を取ると、その間にバニッシュが入り

残りの闇奴隷商人を無力化していって捕縛した、

呆然とその様子を見ているリリアナ

「リリアナ、大丈夫?」

ルイズの顔を見てその場で意識を失った


そこには残りの闇奴隷商人の7人の遺体、捕縛された2人の闇奴隷商人が居た

戦っているリリアナは容赦がなかった、

命乞いをする闇奴隷商人に無非慈に剣を振るう姿は悪魔の様だった、

そして、体中に切り傷があり、よくこれで動いていたと治癒にあたった冒険者が言った


リリアナはギルド会館の一室でお説教を受けていた

「集団行動に単独で勝手に行動するのは命取りだぞ、陣形も乱れて作戦もあったもんじゃなくなる」

「すみません・・・・」

「命令違反は軍隊だったら軍法会議ものだからな!」

「ごめんなさい」

「皆の命を危なくする行為だっての分かっているのか!」

「申し訳ありません」

「でもま、キレるのは分かるけどな・・・感情の切れる音なんて初めて聞いたわ!わっははは」

「最悪殲滅の許可もらっておいて良かったですね、過剰防衛にならなくてよかったわ~」

しゅんとしているリリアナにバシバシと背中を叩くバニッシュ

「痛い・・・」


それからは、盗賊や強盗などの討伐隊に参加しても後衛で大人しく防御と治癒に専念していたリリアナだった



リリアナとジルとの出会いはリリアナ13歳Bランク冒険者、

(ステータスの魔道具(マジックアイテム)に対する隠ぺい出来るようになっていたのでランクアップ試験を受けて合格している)

ジルは16歳、cランク冒険者で【東の都】から来た商家の3男坊だった、

跡継ぎにはなれず、自分で生計を立てて行かなくては行けないので、

実家と離れた町で冒険者をやろうとやって来たのだった。

合っていきなり息の合う二人。

「市場調査の結果その商品はここではあまり流行らないと思うよ」

「そうね、・・・違うの考えましょうか」

他の冒険者の依頼はよく考えて受けるのだが、

「オーク素材調達の依頼一緒に受けないか?」

「いいわよ」

とジルの依頼は即答だった、戦闘時の連携がとてもスームーズに行くのでやりやすかった

しかしまだ、色気のない話ではあった





==========


リリアナは街道を駆けていた、

獣馬は疲れにくい、食事休憩を1回入れただけで殆ど夜通し走った

そのあいだひたすら考えるリリアナ


「これはどういう事?皆私にひれ伏すなんて、それにお腹の周りの石の周りにも金色の文様が、上半身に纏うように広がっている、そして感じる莫大な魔力・・・なんなのよこれ・・・」


いままで自分は恵まれていると思った

優しいシスター

楽しい子供達

面白い冒険者達

親身に発明に協力してくれる大人たち

そして桁違いの魔力

チートな力


寂しいとは思ったことは無かった

今までは、

今、

寂しいと感じている、お腹が熱く苦しい

「彼らが居なくなっても悲しくても辛くても、寂しいとは思わなかった、他の皆が居たから・・・」

自分が彼らと別の者になって一人隔離された気分なのはなぜだろう


18の誕生日から、自分のステータスを開いていなかった

なぜか怖かった、逃げていた

涙が溢れる

「私は何に生まれ変わったんだろう~」

右手に徐々に表れている4つ目の石を見て、

「化け物・・・・」

そうつぶやいた


始祖王は3つ

勇者は2つだった

4つ目の石・・・後天的に出来る魔力石など聞いたことが無い


暗闇の中、街道を商隊に追いつくべく駆けるリリアナ・・・





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