17 八日目 さよなら北海道&鉄朗パンク1
二度目のフェリー搭乗ということもあって、搭乗もバイクの固定も手慣れたもの。
シルバーフェリーの二等級を選んだオレたちの寝床は、大広間のような場所に好き勝手に場所を作って寝てくれっちゅうもんで、オレたちは風呂とトイレの近いところに陣取った。
朝から入浴も出来るそうなので、早速風呂に向かった。
浴室は展望型になっていて、海を眺めながら湯に浸かることが出来た。
しかし他のお客も多く、そうのんびりも出来そうになかったので、ぱっぱと入浴を終えてオープンスペースに戻った。
それからはほとんど寝て過ごした。
これまでの疲れが溜っていたんやろう。
ともかくこれで北海道とさよなら。心残りは、ガソリンスタンドで手に入れるホクレンフラッグが赤、緑、青の三本しか取れなかったことだ。
気が付くと着岸のアナウンスがあり、オレたちは本州、青森は八戸に到着した。
「……臭ない?」
船着場から少し移動して、鉄朗が言った。
「臭い」とオレは断言した。
工場地帯でもあるのか、これまで嗅いだことのない奇妙な臭いがしていた。
オレたちはそそくさとそこから走り去ると、鉄朗のカブがパンクした。
この旅初のパンクやった。
鉄朗が修理キットを出してパンクを直すのを待ったあと、また走り出して青森を突っ切り、岩手県に入った。
道の駅石神の丘というところに休憩所があったので、そこで眠り、本州の一日目が終わった。
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