おまけ (対戦相手②)


     【廃都時空戦役】編~


   カルマータ (東美桜様作)


 力試しの一戦。夕陽一行総戦力。

 互いに様子見の本気ではなかったとはいえ、多人数で攻めていながら押されていたのは夕陽サイド。流石に数百年も不死で研究を続けていた大魔女の力は底知れなかった。

 だが一瞬の隙を突いて首を飛ばすことには成功。まともな生物ならこれで死亡していたが、不死の魔女には斬首程度は致命傷にならなかった。

 でもこれで時空竜に挑む程度には力のある強者と認められ仲間入りに。今回の大決戦以降も助力してもらう貴重な魔術師枠だが、いかんせん万能過ぎる上に不死というアドバンテージが強すぎたのでこのあとしばらくしてからナーフされることに。まぁ理由としてはそれだけではなかったんですが…。




   佐前天山 (南木様作)


 二度目の『完全者』戦。四作者キャラ共同の武人対決。

 アル、高月あやか、シュライティアの三人がかりで挑んでようやく互角くらいの実力者。地力のスペックと女神の加護が合わさって普通に化け物だった。

 三種の特殊性能を持つ刀と各種術式が厄介で攻めあぐねていましたね。加えて佐前天山という人間が有する元々の戦闘経験が何より活かされていて三人での同時攻撃にも余裕で対応してきた。

 それぞれがそれぞれの特性をフルに使ってなんとか仕留める寸前まで持っていくも、鬼神の顕現によって第二ラウンドへと持ち越されることとなった。

 これ単体で相手したとしたら高月さんくらいしかマトモに渡り合えなかったかもしれない。それでも禍時剣の性能にどの段階で気付けたかにもよるかもですが。




   大獄丸 (南木様作)


 『憑依』によって天山の肉体を媒介に呼び起こされた鬼神。苦労して倒した敵がさらに強化されて二戦目突入とか、普通ここまで来ると弱音のひとつも吐きたくなるがここの三者は武に長けた強者揃いだった為になんなら喜んでいたまである。この場には一人も正気なやつはいなかったらしい。

 制限時間三十分という縛りがあったけれども、自陣営の誰しもが三十分も長引かせようとは考えなかったし、自滅するより先に殺してやろうと考えていた。だからこそ大獄丸も己の制約を自ら明かしたわけですが、そもそも無茶しすぎてどの道三十分も保てるような状態ではなかった。

 妖魔と魔法使いと竜が自分の力を最大限発揮して粘り続けた結果の勝利。わりと限界すれすれの勝負だったし三者の持ち味が大獄丸相手にそれなりに噛み合っていたおかげで全員に見せ場を作れたかな…と個人的には自画自賛をするところ。いや実際のとこどうかはわかりませんが……。

 天山と大獄丸の関係性は特に明言されていませんでしたが、個人的には相互に利のある共生関係だったのではないかなぁと。だから思う存分暴れさせられなかったことに天山は申し訳なく思ったし、好き勝手暴れて身体を駄目にした大獄丸もそれなりに満足したんじゃないかと。

 あの世でジェバダイアを初めとする『完全者』達と仲良くしてたら―――あの面子は元からあんまり仲良くないか。




   時空(救世)竜オルロージュ (東美桜様作)


 レイドボス。ソルト初(?)の軍団戦。

 『黒抗兵軍』+αの大軍勢で挑む人造の竜。ぶっちゃけポラリス戦で兵軍の発足が無かったらお借りしようとは思わなかったであろう怪物。普段から少数で動くソルト陣営だけでは絶対に勝てない相手だったので…。

 人と竜との合作というだけあってマジで『僕の考えた最強の竜』みたいな性能盛り盛りのキャラクター。ゲームだったら絶対アプデ案件間違いなしの性能。

 主にはソルト陣営と兵軍、南木様陣営の日本軍、そしてフロンティア世界の精鋭達と各作者様から集った傑物達とで結成された連合軍での世紀の一戦となったが、初戦は敗北を喫することとなる。一度の撤退の後、元帥一行との合流にて連合軍は完成形となり廃都を舞台にした決戦は最後の大一番を迎える。

 全て終わってから改めて見ると有能が多すぎる戦いだった。戦闘能力、分析、指揮、対応力、突破力とあらゆる面からしてこの連合は強すぎた。個人的には指揮において元帥以下軍属の方々、分析はもちろん大道寺真由美と設計者であるカルマータ、突破力はハゲ(鐵之助)とリヒテナウアー辺りだなと思いました。あとは長曾根さんのように命懸けでこの戦いに身を投じた者も多かったからこそ最小限の犠牲で勝利を収めることが出来たのだなーと。

 本当ならこの手の大怪獣バトルは大量の戦力と銃火器の押せ押せドンドンで行くのが常套手段だったんですけど、オルロージュはダメージを一定回数で無効化するインチキギミックを搭載していたので『六撃』作戦とかいう無理難題で攻略する羽目に。でもそのおかげでそれぞれにスポットを当てることが出来たのは良かったかもですね!

 この時空竜戦役で得たものは多く大きく、今後の修行パートやさらなる窮地でオルロージュの遺した置き土産が大活躍することになります。ソルト陣営側だとこの決戦辺りが全体的な転換点だった感じすらありますね。

 この『オルロージュ』はここで死にましたが、すぐやらかすソルトの独断専行執筆によって後々に彼の人格や記憶を僅かに継いだ後継機が発生したりします。これ次回作とかあったら運用したいですね。もちろん許可を頂いた上でですが。




     【地下竜都・神器争奪戦】編~


   『園芸』のスコップ・スコーン (ビト様作)


 情念の怪物初戦。これ以降この怪物達には戦場をめちゃくちゃにされていく。

 地下編序盤ということもあって探索組全員が丸ごとネガ結界に取り込まれたものの、めっふぃの特性と『ネガ』なる性質をギリで看破できたおかげで撃破。逆にこれくらいの強さで初戦を切らないと初手で詰む可能性があったのが情念の怪物達のおそろしいところ。

 地味に芝生を焼き尽くす手段がある者がいなかったら倒せていなかった。




   『腐乱』のゴーン・オフ (ビト様作)


 蠅地獄。ヴェリテはともかくディアンが発狂寸前だった。

 数えきれないほどの羽虫の群体。羽虫程度でもここまで集まると異世界の猛者であっても手に余るほどの脅威となる好例。もし今企画でどこかのバトルを漫画にしてくれると言われた時、逆に絶対に絵として描いてほしくない一戦。グロすぎますて。

 なんとヴェリテ単騎では突破が困難なほどの総量。五感が侵され過ぎて汗だくだったディアン渾身の刺突とその一瞬を切り開いたヴェリテとで攻略。

 



   幻妖狐トラン (東美桜様作)


 悪竜王ハイネに操られていた不遇な手駒のひとり。地下での神器争奪戦へ投じられた悪意の一石。

 ちゃんと戦えばそれなりに強い能力を持っていたが、何分トラン自身の性根が弱腰だったのと操られて半狂乱に陥っていたことから能力自体のブーストはあってもあの面子では真っ向勝負で勝てる相手が実はそれほどいなかった。

 その中でもシャインフリートはわりと食えそうな相手ではあったが、覚悟を決めた光竜の猛攻に押され気味だった。

 この一戦でシャインフリートは精神世界でハイネと遭遇し、危うく自身も悪意の奔流に呑まれ掛けるもこれを新たな能力によって退けた。




   悪意に呑まれた風刃竜 (ソルト作?)


 お前何してんだ案件。

 狂瀾竜デイジーによって戦闘欲求を解放されたシュライティア。見境なく己が闘争心のままにヴェリテ・ディアン、そしてアルを襲った。

 ただし今回は戦場の環境によって不利を強いられたシュライティアがアル単騎に敗北するという結果になった。そりゃ無制限に竜種特効の武器を作って投げつけてこられたら流石の風竜でも手に負えない。地下という条件もあって自在に飛び回れなかったのもかなり痛手だったし。




   『和平』のジャッジライト・ジャッジメント (ビト様作)


 無害だけどそれなりに厄介な『ネガ』。強制不戦条約を結ばせる仮初の平和を展開する結界。

 それぞれの陣営に立つ竜種三人娘と、後から入ったヴェリテ(とロマンティカ)によって戦力面でみれば際立った高火力モンスターの集いとなったが、この『ネガ』による結界効果でなんとか竜同士の大規模バトルは避けられた。

 戦いこそ起こらなかったものの、それぞれの意思を叩きつけ合う舌戦の場として非常に機能した結界だった。これにより竜達の思惑をより濃く描写できたような気がします。

 別にどの陣営の竜達もやり方に違いはあったとはいえ己が間違えたことをしているということもなく、また確かにその信念に従えば如何なやり方としてもその正義を否定することはできなかった。己の道を貫くということは、他の目指す道を踏み躙るということ。それをエヴレナが再認識する形となった一戦(?)でした。




   火刑竜ティマリア (東美桜様作)


 シュライティアに並ぶレベルの武人竜。色んな意味でさっぱりしてるから敵としてはがっつり使いやすいキャラだった。

 地下においてはアルが二戦に渡り相手取った敵。一戦目は見逃される形で敗北し、それに内心ブチギレだったアルが二戦目でリベンジして勝利する形となった。

 攻守共に優れた竜らしい竜で、シュライティアとは逆に屋内であればさらにその性能が凶悪に発揮されるので地下では大暴れしてた。アルを死の一歩手前まで追い込むも、深手ガン無視のゴリ押しで強引に通した一撃で撤退を余儀なくされた。あの場面ではアルに時間を割くより神竜の剣を奪い取ることの方が優先だったので後回しにしたこともあるかな。

 たぶんですけど今のフロンティア世界であれば次代の『ノア』を襲名していた可能性もありそうなお方。味方になる世界線があれば祖竜返りも起こしてたかもしれませんね。




   悪意に呑まれた修道女 (ソルト作?)


 お前何してんだ案件その二。

 元々決壊していたほどの信仰心がおぞましいまでの布教欲となって解放された状態。正直普段より過激になっただけでそれほど変わっていない。

 能力の性質上で優位にあったディアンの剣技とトランの悪竜特効によってこれを撃破したものの、それなりの消耗を強いられることとなりこの後の戦闘がさらにえぐいことになりました。

 この世界の修道女はみんなこんな強くてヤバいのだとしたら、悪竜王はまず初めにセントラル大聖堂を手中に収めてシスター全員洗脳した方がよかったかもしれない。




   疫毒竜メティエール (東美桜様作)


 人間絶対殺すドラゴン。幼き毒の娘。

 シャインフリートとの子供竜対決となったが、やはり幼くとも竜は竜。地下都市を舞台に互いの信念を懸けて激闘を繰り広げた。

 ロマンティカの凝縮毒花粉を遥かに凌駕する猛毒でシャインフリートを追い込んだが、地下で急激な成長を遂げた浄光竜の維持と執念でなんとか相打ち手前まで持ち込んだ。結果的にディアンの介入で決着となったものの、まぁあのままだったらシャインフリートが負けてました。

 夕陽と同じくとてつもないポテンシャルを秘めているシャインフリート君でしたが、これも夕陽と同じく才覚を完全に目覚めさせるにはまだ戦闘経験が足りなかったというところで。そもそも竜種ですら昏倒する猛毒を扱うあの疫毒竜は相手が誰であれ苦戦は免れなかったんですけど。




   『茶会』のリギリリリリリス・ネバーエンド (ビト様作)


 ぬいぐるみと妖精のほんわか空間。だけでは終わらず。

 ロマンティカが取り込まれたネガの一体。途中から結界に割り入って来たディアンの援護もあって本体の看破にまで至る。こうして書いていくとかなりディアンが地下編で走り回されてる感がありますね……。

 毒で衰弱していたシャインフリートも一緒に連れて来ていたのでディアン防戦一方の中でロマンティカ単身でのネガ撃破を余儀なくされる。何気に数多くのサポートをこなしていたロマンティカが自らの手で白星を取ったのはこれが初。あんま攻撃に秀でたタイプじゃないですしね。ちっこいし。

 まさかロマンティカの針で倒せる相手がいるとも思っていなかったので、個人的にもここはベストバウトのひとつに数えています。片羽根を犠牲にしながらもよく頑張ったとスタンディングオベーションで賛辞を贈りたいところ。夕陽が見ていなかったのが残念なバトルでした。




   狂瀾竜デイジー (東美桜様作)


 タチが悪いことで有名な悪竜一族の小娘。マジで慢心しかしてなかったイメージですね。

 地下編では特に明確な目的もなくふらふらと悪意を撒き散らしながら愉悦に微笑んでいただけという悪逆極まりない迷惑竜。この小娘に陣営の二名が染められ身内で争うことになった原因でもある。

 結局は自らの手で悪意に染めたシュライティアとクラリッサにしてやられ、あれだけ嘲っていた人と竜の絆とかいう本人からしてみれば反吐が出るようなものをまざまざと見せられてブチギレしながらシュライティアの奥義で退場した。

 普通にやれば普通に強いはずなのに、ここまで三下感がある竜種もあんまり見ない。ハイネといいデイジーといい、悪竜は自分でフラグを立てて自分で回収するのが得意な一族でもあるようで…。

 このあとトランとも一戦交えますがそこでも戦果は振るわず、結局戦場を掻き回しただけで離脱していった。お前何してんだ案件その三でもある。




   『寂寥』のミミノ・マモムーモ (ビト様作)


 迷路型のネガ。アルとロマンティカ、クラリッサで挑む地下最終盤の敵。

 ここまで来るともう全員が疲弊しまくってて、ただの迷路とか普段のアルなら簡単に吹き飛ばして終わってた可能性あるのにそれも出来なくて、地道に迷路を進む形になった。

 そもそもネガ本体は迷路の先にいるわけじゃなくてずっとアルの背中に引っ付いていたわけで、それもさっさと取り除けばよかったのにクラリッサとアルの信頼関係がガタガタだったおかげで無駄な時間を取らされる羽目になった。

 しかしそれでも背中のネガに気付ける者がいてよかった。ロマンティカだと気付けても倒せるかわからなかったし、そういう意味ではこの無慈悲なシスターは攻略法に気付いた瞬間から手早く片付けてくれて助かりました。下手にアルが自分で背中のネガを処理してずっと寂しい思いを抱え続けることになるとそれはそれで面倒臭かったので。




   『座銀』のシースー・ヘイラッシャイ (ビト様作)


 『寂寥』と同時並行で行われていたネガ戦。尺の都合でその内容までを描写することが出来なかったのが極めて遺憾であるところ。申し訳ございませんでした。

 内容的には結界に入ったディアン&リートとシャインフリートが「何だここ寿司屋?」とか言ってる間にお寿司が流れて来て、試しに毒見してみても大丈夫そうだし店主ぶっ殺してみても意味なかったからとりあえずこれまでのネガの意味不明さから見ても寿司を食い切ることが勝利条件なんじゃね?となって爆食いを始めた感じになります。

 でもディアンもリートも普通の人間と鳥の許容量しかないからすぐバテて、仕方ないからシャインフリートを店内で竜化(店はぶっ壊れたけど寿司は流れ続けていた)させて開けさせた口の中に次々と寿司を投げ入れていくとかいう暴挙でなんとかクリアした模様。美味しいお寿司だったのにシャインフリートはもう寿司は食べたくなくなったそうです。

 ここのネガ戦もおかしな条件下で頑張って脱出したのに仲間達からは戦ってる間に飯食ってただけの奴らだと思われて罵詈雑言の嵐。とても酷い目にあって三名も可哀そうな目に遭いました……。


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