♠陣営

東雲由音(済)


   東雲しののめ 由音ゆいん


   《人物詳細》

 十六歳の学生。

 非常におおらかで大雑把な性格。小難しく考えることをせず、人を言葉を疑わず鵜呑みにして騙されることもしばしば。戦うと毎回衣服がズタボロになるので替えの利くジャージを愛用している。逆立ったツンツン頭が特徴。瞳はいつも何かに心躍らせているように爛々と輝いている。

 霊媒体質の生まれで、その身には凶悪な悪霊が棲み付いている。母胎内で既に〝憑依〟により魂魄と癒着する段階まで浸食されていたが、出生後に目覚めた〝再生〟の異能によって九死に一生を得た。

 生まれつき悪霊の浸食に苛まれ続け、苦悶と苦痛に晒され続けた精神は何故か歪むことなく真正直に育った。クラスではムードメーカーで男女問わず親しく接する少年である。

 上記の経歴上、異常なまでに痛覚に対する耐性が高い。骨折はおろか四肢欠損、臓器破裂程度であれば「痛ぇ!!」の一言で済ませてしまう。さらに強靭な精神は干渉や汚染をものともしない。

 人外勢からは『黒霊こくれい憑代つきしろ』、『鬼殺しの懐刀』等の二つ名で恐れられている。

 ベルは無くすなと言われたので飲み込んだ。胃ごと胴体を貫くか内臓を引き摺り出す必要がある。手間であれば肉体ごと消し炭にしても良いだろうが、いずれにせよ肉片が少しでも残っていて意識を手放していなければ〝再生〟が反応して即時復帰するので死ぬことはない。

 ちょっと何が正しいのか分からず若干混乱中なので状況を見定めるべく戦場をぶらつくことを決めている。




   《能力》

 ・〝憑依〟

 魂と融合し由音の寿命を貪り続ける悪霊から強引に人外としての性能を引き摺り出し人の器を強化、人ならざるものと互角以上に闘える身体能力を手に入れる。

 最大深度に至ると邪気を纏い、四足の獣を模した甲冑を思わせる装甲を展開し爪牙による猛威を振るう。


 ・〝再生〟

 両者の合意どころか認可すら得ていない〝憑依〟は発動にも使用にも肉体の破壊を伴う。通常であれば数分と保たないこの無茶を補っているのが〝再生〟という破格の異能である。

 手足が千切れようが身体に風穴が空こうがすぐさま修復される。さらに悪霊からの〝憑依〟による強制的な寿命搾取に対しても自傷行為という判定で〝再生〟が適用される為、実質的に悪霊からの力をほぼノーリスクで扱える。

 端的に言って半不死性とすら呼べるが、最大深度まで達すると悪霊の肉体浸食と異能の再生速度が拮抗する為に損傷が治らなくなるという欠点が存在する。


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