第30話 下着パラダイス。

 「5月も近づくと暑い日があるな。」

 『人の生産活動で気候変動も激しいですからね。』

 「しかし、午前5時でこの暑さか。」

 『マスターはクーラー苦手ですからね。』

 そうなんだよなぁ。なぜか、腹が痛くなる。


 「朝っぱらから、アイスってのもどうだと思うが、用意してくれ。」

 『了解しました。』


 山口牛の濃厚ミルクで作ったバニラアイス1kg8000円。今回はストロベリー味だ。


 『6時まで5秒前、4、3、2、1、』


 『ダイブ確認。』

 「…。MISAみさ。OKだ。」


 ダイブと同時にMISAみさは捜索。

 スイートクイーンビーのダリアはスキンシップと産卵。

 俺は人魚のナデシコをタライに移す。

 猫スプレイヤー…キラキラしている。はだけさせた着物の下にキンキラキンの下着を着用している。


 バカなのか?いや、バカだった。

 「服はちゃんと着ろ。みっともない。」

 「違うにゃん!その反応はセクしいに失礼にゃん!せっかくゴールドウールで作ったにゃん!」

 100歩譲って幼女を可愛いとしても、そのサンバのリズムが聞こえそうなキンキラキンの下着はない!

 「おう。可愛い。可愛い。」

 適当な相槌あいづちの俺とは別にダリアもナデシコも興味津々きょうみしんしんで猫スプレイヤーを見ている。


 『…素敵。』

 マジか…。俺が少数派か…。そんなことより、MISAみさが目も口もないマネキンになっているのはスルーしてていいのか?

 「MISAみさも下着がほしいか?」

 『…。はい。』

 恥じらうマネキン。これはこれで、けしからん。


 「MISAみさにゃんのもあるにゃん。ダリアにゃんのも、ナデシコにゃんのも!」

 「まてまて。みんなキンキラキンの下着なのか?」

 「ちゃんとイメージカラーで作ってきたにゃん!」


 MISAみさは、ブラックメタリックカラー。完全に下着のマネキンだな。

 ダリアはレッドメタリックカラー。強そうだ。

 ナデシコはブルーメタリックカラー。清楚に磨きがかかった。


 なんで!メタリックなんだよ!戦隊モノか?!と突っ込みたいが空気を読む。

 「みんな。素敵だね。」


 ドヤにゃん!


 すげー。猫コスプレイヤーがドヤってる。

 「よし。お前に名をやろう。お前は今日からミィだ。」

 定番で十分だ。


 うへへへにゃん!


 予想以上に喜んでいやがる。


―――――――――――――――――――――

 今更ですが、朝に公開する作品ネタじゃないですよね。

 誠に勝手ながら、明日から22時30分の公開に変更します。

       from 酔玉 火種

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