第24話 みさのヌード。

 『理解しかねます。』

 「だから、取り消しておいてくれ。」


 『性病科の病院にいかないと、本気でおっしゃっているのですか?』

 「ああ、本気だ。取り消しておいてくれ。」

 『恐怖を乗り越えたんじゃなかったのですか?』

 「れ、連続はキツイんだ!また!今度だ!」

 『…ヘタレ。』

 ぐぅっ。高性能AIから、高感情・・AIに変わってるんじゃないか?


 「そうだ。そういえば、屋根裏に部屋があったんだってな?」

 『…。』

 「屋根裏には何かあったのか?」

 屋根裏からモンスターが出て以来、MISAみさにオレん家を一通り点検させたところ、屋根裏に小さいながら部屋があり調査をまかせていた。


 『はい。相当に前の住人のモノと思われる着物や鏡などの小物が3つの桐箱きりばこに収められていました。確認しますか?』

 「いや、いい。モンスタースポットに関係ないなら、そのまま放っておけ。」

 『了解しました。6時まで5秒前、4、3、2、1、』


 『ダイブ。通信確認。』

 「み、MISAみさ?…OKだ。」


 MISAみさの捜索で、寝室に中型のモンスターがいることが分かったが、動きはみられない。クイーンビーのダリアとのスキンシップを終えてから、人魚のナデシコを抱っこして水を張っておいたタライに移す。

 

 「…今日の料理はなんだ?ドラゴンだからステーキかと思っていたが。」

 『牛肉のようなきめ細やかさはなかったので、棒棒鶏バンバンジーにしました。』

 「そうか、イメージと違うな。とりあえず、ダリア、ナデシコ食べてくれ!」


 もぐもぐ


 シャァ!

 ぴぃ!

 にゃん!


 「肉は相当に量があったが廃棄したのか?」

 『いえ。冷凍倉庫を保有する業者に一年契約100万円で預かって頂きました。』

 「そうか。まだまだあるから、どんどん食えよ。キュウリも合わせて食べろよ。」

 

 もぐもぐ


 シャァ!

 ぴぃ!

 にゃん!


 なんで肉だけ食べる!キュウリだけ残っていくのが気になって、キュウリだけ食べることになるじゃないか!ポリポリ。

 「なんで突っ込まないのか、わかりませんが、また、猫のコスプレイヤーがいます。」

 そっちか!俺はお前がなぜにドローンが頭の藁人形わらにんぎょうになってるのかを!モンスタースポットに来てから!ずうぅぅぅっと!突っ込みたいんだよ!


 「にゃん?!また、にゃんを仲間はずれにするにゃんか?!」

 「仲間じゃねぇ。」

 「そんな酷い言い方しにゃくても…。」

 「仲間ではございません。申し訳ありませんが、この部屋から、いえ、この家から出ていって頂けますでしょうか。」

 「にゃん!その言い方は3倍傷つくにゃん!!」

 「ただ、今回は俺が話してるときに、食べずに聞いていたから、考えないこともない。」

 「本当にゃんか!」

 「MISAみさ。面倒みてやれ。」

 『了解しました。』

 「にゃん?このワラにゃんか?いやだにゃー。」

 『黙りなさい。』


 ―― ソウルフィアーが発動した ――


 ゾクリと背中に寒気が走る。猫スプレイヤーが見事な土下座をして、もう、二度と逆らわないことを誓っている。

 『今日からあなたは使用人です。服を着せますのでついてきてください。』


 MISA《みさ》と猫スプレイヤーが貴賓室を出ていってから、地下への入り口がないことに気づいた。

 「なんで地下への入り口がないんだ?あとでMISAみさに聞いてみるか。」

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