第7話 つっこんだ舌が抜けなくなった。
俺の頭は整理しきれていない。ただ、
「よくわからないが…虫だよな?寄生虫とか…やばそうだよな。」
昨日のことを少し振り返る。蜂の親玉との行為が終わった後の事。
「悪く思うな。」
俺はそう言って、蜂の親玉の首に手をかけ力を入れていくが…。
―― クイーンビーの討伐に失敗した ――
―― 4体のキラービーを倒した ――
―― 4個のはちみつを手に入れた ――
そう、俺は殺せなかった。情がわいてしまった。ここまでなら、俺の優秀な脳なら悩むことはなかった。耳鳴りはもう一つメッセージを残した。
―― クイーンビーは
6時2分。そう、今。俺の目の前で蜂の親玉はソファーに卵を産んでいる。
「お、俺の子じゃないよな?!昨日の今日で!DNAとか全然違いそうだし!」
悩んでいるうちに4つの卵から4つの巨大な蜂が生まれ、蜂の親玉と触覚を合わせたあとに廊下に飛び去って行く。
「み、見た目は蜂だよな。人間の手とか足とか混じっていなかったよな…。」
さきほどから蜂たちには敵意を感じない。とりあえずは、無駄に攻撃して敵を増やしても仕方がない。冷静になってテーブルの椅子に座ってモニターを眺める。
モニターに文字が表示される。
『リビングの個体が大広間の個体と衝突。戦闘しています。』
ズガガガッッッッッッ!!!!
ドガッ!!!ドガッ!!!
俺はモニターに食い入るが、蜂の親玉が俺の前へきてモニターを
「おい!」
ブブッブブッブブッブブッ
「…。」
無表情に股間を押し当て続けている。
「とりあえず、昨日は無理矢理だったしな。貞操概念がないことは、その罪悪感てきに安心したが…。」
ん?なんか甘くていい匂いだな?くんくん。甘いな。くんくん。って違う!そんなことしている場合じゃない!
―― 山村太郎はフェロモンに抵抗した ――
「っ!!おい、どういつつもりだ?」
俺は蜂の親玉をにらむが、蜂の親玉は意に介さずに今度は俺の股間に顔をうずめてくる。
ぼごぉぉ!!!!
ズガガガッッッッッッ!!!!
ガッ!ガッ!ガッ!
大広間の戦闘はまだ続いている。蜂の親玉がおもむろに牙を出して、バチンと俺のベルトを切断する。
「…。いや、したいってことはわかってんだよ。なんとなくだが、伝わるもんがある。ただ、ここは戦場だし。それに、ちょっと、ちょっとだけだが、病気が怖い。」
バチンバチンと俺のズボンが切り裂かれていく。
「あぁ!わかったよ!俺からやったんだ!お前からもやる権利くらいあるさ!」
俺は蜂の親玉を押し倒す。床は冷たく硬いが、蜂の親玉の体はとろけるような柔らかさと人と同じ体温の
口から除く牙が少し怖いが、舌を押し入れると。
パクン
「んぐぅ?!」
俺の舌は、蜂の親玉の口の中で
ガキィ!!!
ズガガガッッッッッッ!!!!
ドシィィィン!!
大広間の戦闘はまだまだ続いている。
「ん?!ぐぐぅ?!」
舌が抜けなくなってからは、呼吸が困難になり息もやっとの状態で、攻守が変わり
大広間からの戦闘音もなくなり、冷蔵庫からスポーツドリンクを取り出し、ゴクゴクと飲む。蜂の親玉にも飲ませてやろうと口元にペットボトルを持っていくが、俺の舌を加えていたものが気になり、指を突っ込んで口の中を確認する。
舌の先にトングのような口が付いて少しキモイ。見なかったことにして、スポーツドリンクを流し込んでやる。
ブブッブブッブブッブブッ
ずりずり…
ずりずり…
死闘を繰り広げたであろう傷だらけの3匹の蜂たちが死にかけの赤毛の熊を引きずってきた。蜂の親玉の触覚に軽くキスをして、斧を手に取り赤毛の熊の頭へと振り下ろす。
―― ファイヤーグリズリーを倒した ――
―― 山村太郎はLV5に成長した ――
―― 山村太郎はファイヤータックルを覚えた ――
―― 熊の手を手に入れた ――
「
『マスター。了解しました。』
「
『主に漢方の薬に使われています。ただ、効能はありま…。』
「風呂上りまでに、調理してくれ。」
『効能はありま…。』
「
『マスター。了解しました。』
わかってんだよ。効能がないことくらい言い直さなくても…。それでも、薬ってだけですがっちまうんだよ。くそ!またやっちまった!コンドーム!コンドームさえしておけば!
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