第6話 もがけばもがくほど。
不動産屋が昨日の夕方に家にきて、満面の笑みで言いました「3億5千万で引き取りますよ。お客様だから
それに、今売ってしまって人の家になったところに
「そもそも、
『マスター。感謝しています。』
「ふん。
『マスター。OK。』
リビングのテーブルから4体のソナー付きドローンが浮上し廊下へと移動して行く。
「よし。これで、家じゅうの状態をモニターに映せる。」
『マスター。6時まで5秒前、4、3、2、1、』
俺は斧を片手にリビングを見回す。
「リビングには化け物は…いないな。モニター、モニター。ん?薄っすらと立体映像みたいな感じでかろうじて映ってるな。まぁ、映っただけ成功だ。ドローンBに反応ありか。今回は廊下だな。ん?ドローンC、居間にも反応が…ど、どういうことだ?!」
リビングから廊下を覗くと2体の巨大な蜂がホバリングしていた。
「…ッ。1体じゃないのか。」
モニターに
『居間に反応大。軽車両なみです。』
軽車両か…考えようによっては、昨日の植物だって馬鹿でかかったしな。とりあえず、廊下の巨大な蜂を一体ずつ引き込んで倒す。
1瓶1800円の野菜ジュースを皿に注ぎり、廊下からリビングに入った所に配置する。壁に背を預け斧を振り上げて待機する。
――
…ブブッ…
…ブブッ…ブブッ…
ブブッブブッブブッブブッ
だぁっ!!!
リビングに巨大な蜂が入った瞬間、斧を振り下ろす。頭がゴロンと床に落ちるが、巨大な蜂は飛び続けてリビングのガラス戸にぶつかって落下し動かなくなる。
「ふー。廊下はあと1体か。ん?」
モニターの情報が更新される。
『廊下の個体が居間に移動しました。現在、居間のみに対象がいます。』
「なら、通販で届いた
背中の日本刀を下ろし、
居間をバンと開け放ち、
ゴォォォォォォォォォォォォォ!!!!!!
「うは?!」
想像していた以上の炎の柱が火炎放射器から放たれ居間にいた巨大な蜂たちを直撃する。最後に残った巨大な蜂の巣に炎を浴びせる。
ゴォォォォォォォォォォォォォ!!!!!!
「ちょっと、楽しくなってきたかも?ヒャッハー!!」
バチバチと巨大な蜂の巣が燃え始めると、蜂の巣の中央がベリベりっと引き裂かれて、美女の顔が現れる。
「人?!」
思わず火の放射を外すと、黄金色の髪を降り乱しながら美女がさらに巣を引き裂いて出てくる。現れた美女の上半身は人間のソレだが、頭に触覚があるし、目は複眼だし、背中には蜂の羽は生えてるし、下半身は蜂にちかいし、ケツには針を出す腹がくっついてるし。なんか、なんか、すげーエロいよ。
「シャアァァァァァァァァァァァァッ!!」
蜂の親玉が耳を引き裂くような奇声を上げる。
「やべー!やべー!」
火炎放射を蜂の親玉に向けて放つが、羽がブブブと震えるとかなり濃い緑の闘気があふれ、放射したガソリンの火柱が弾き飛ばされる。
「うわーーっ!!!あちぃ!あちち!あちち!」
俺は背負っていたタンクを放り捨て、火の移った防火性のジャンパーを脱ぎ捨てる。
ブブッブブッブブッブブッ
蜂の親玉は俺に襲いかかるが、俺は廊下へ逃げ!リビングへ逃げ!庭に逃げる!
パン!パン!パン!
庭に仕掛けた捕縛ネットが次々と蜂の親玉を捕縛する。
ドスン!
ネットに絡まった蜂の親玉は飛行できずに落下し地面を暴れ回るが、もがけばぼがくほどネットが絡んでいく。
「シャアッ!!」
耳まで割けた口から、人では有り得ない横から生えた牙を出して
「…。」
ごくり
ドカ!ァァァン!!!
タンクに引火し爆発したんだろう、すごい勢いでリビングに火の手が回っている。
火に照らされネットに絡まった美女。気づけば乳を鷲掴みにして揉みしだいていた。何をしても誰にも咎められない空間で戦闘にたかぶった俺はカチャカチャとズボンのベルトを外し覆いかぶさるのだった。
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