第3話 しなやかな首をもたげて俺を見下ろす。
昨日の昼に家を購入した不動産屋で相談したところ、3億なら買うといわれた。
…。はぁ?!
5億で売っといて3億だと?!成金だと思ってバカにしやがって!
売るときには本当の金持ちは平屋に住むものですとか言ってやがったくせに、なーにが、今どきは2階建じゃないと売れないんですよーだとぉ!!!
「くそが!たかが動物だ!住んでやるよ!あぁ!住んでやるよ!」
そんなわけで、今日も朝6時から部屋をしらみつぶしに動物を探している。
シャーシャーシャー
いた!居間だ。何やら布をするような音が聞こえる。俺はそっと1cmほど
10mの蛇ならジャングルにいそうだが、そこにいた蛇はコブラのような頭が以上にデカイ。
そっと襖を閉めて、その場を離れる。
俺はリビングでガソリンの入ったポリタンクの口にタオルを押し込む。
「人間さまをなめんじゃねーぞ。」
「痛っ。くそ、家は元に戻るのに体は戻らねぇのかよ…尻が痛てぇ…。まぁ、いい。
もう俺は油断なんてしない。鉄板の入ったブーツを家の中ではき、サバイバルナイフを腰に引き下げ、観賞用の日本刀を背中にかけて片手にポリタンク、もう片方の手に釘の詰まった工具箱を持っている。
ポリタンクの口から少し出ているタオルにチャッカして、襖を蹴破ってポリタンクをでかい蛇に投げつける。その瞬間、ボワァっと火が居間中に広がる。
シャァァァァ!!!!!!!!!!
「はっはっは!!!
釘の詰まった工具箱を投げつけ、片手を前に突き出し詠唱する。
「我が呪われし
ズガガガッッッッッッ!!!!
炎でダメージ、風魔法でダメージ、まき散らした釘が風魔法により、飛び散りさらにダメージを与える。
シャァァァァ!!!!!!!
でかい蛇は、図体に似合わない速さでこちらに迫る。慌てて廊下を走ってリビングに移動する。
シャァァァァ!!!!
追ってきたでかい蛇にダダダ!とボウガンを発射する。
「油断なんて、してねぇんだよ!3連式だ!!」
シャァァァァ!!
「はん!もうボロボロじゃねーか!とっとと死にやがれ!」
俺はリビングに置いておいた薪割り用の斧を手に持ち、でかい蛇に飛びかかる!
「らぁぁぁぁ!!!」
ドガッ!!!
最初に見せた機敏な動きもなく、俺が振るった斧がでかい蛇の頭をカチ割る。
―― アーマーパイソンを倒した ――
―― ヘビ革の鎧を手に入れた ――
俺の体には、真っ黒なタイツスーツのような服らしきものが着せられていた。
「ちょっと、オシャレじゃねーか。
『マスター。回答します。マスターが履いている靴以外に家に損傷はありません。』
「お。おう。」
床を傷つけて査定が下がってはたまらないと、俺はそそくさと鉄板の入った靴を脱いだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます