じぶんのことについて
『わたしは将来、かわいい女の子にはなれない』
つくばエクスプレスで通勤している某Fさんから電車の中で、ずいぶん前に聞いたお話だ。
幼いころ、じぶんが将来、「かわいい女の子」になれないということを漠然と悟ったときがあったらしい。
その人は、ちょっと風変わりなところはあるが、特にかわいくないというわけではないと思うのだが、自己評価が低いのかもしれない。
もしくは、
「そんなことないよー」
と言ってほしい人なのか。
ふだんから毎日連絡を取るような間柄でもないので、詳しいことはよくわからないのだが、特にそんな感じにも思えない。
ぼくは、何がわからないって、自分のことがいちばんわからない。
もしわかっているなら、いまごろこういう人生は送っていないだろう。良くも悪くも。
彼女は、ある年齢で自分にかわいさを求めることができないということがわかった、というのは、すごい事だと思う。
ある意味、ソクラテスの『無知の知』のような感じではないか。
多分違うと思うが、『己を知り敵を知れば百戦危うからず』的な感じにも思える。
そういえばぼくは、自分のストロングポイントがわからない。
だから、履歴書とか自己紹介の時にすごく困る。
周囲の人に聞いてみるのもいいが、そもそも自覚していないものを言ったり書いたりしてもいいものなのか。
昔から、あまり考えるのが得意ではなかったから、なるべく考えることから逃げてきた。なるでも楽な方楽な方とすぐ流されて、あんまり頑張ることもしなかった。
考える癖がついていないから、考えようとすると、気絶したように寝てしまったりする。
なんだこれは?
前世でよほど業の深いことをしたのか。
だからこれからは、なるべくなんでも考えるようにしたいと思う。
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