第29章 春休みの前に

第395話 3月を迎えて

 3月になった。

 今やっているのは新入生勧誘の色々作成と、春休みの計画だ。

 春休みは今年は3月27日土曜日から。

 なので天気と相談しながら計画を練っている。


 今度は風さえ無ければ自転車にしようという計画だ。

 ちなみに場所は現在考え中。

 基本はどこか拠点を設けて、そこで楽しむ方針。


 候補その1は茨城県の霞ヶ浦。

 土浦を拠点に筑波山方面や霞ヶ浦一周方面に自転車にいい道がある。

 ただ霞ヶ浦一周だとフルで140キロ。

 大橋を使ったショートカットコースでも95キロ。

 いかに改造してあるとは言え、安物折りたたみ自転車には辛い距離のような……

 でも筑波山方向にもいい感じのサイクリングコースがあるし、いい場所だ。


 もう一つの案が山中湖か河口湖にテントを張って湖一周やハイキングをする案。

 これだと自転車の長さが適宜取れるし、登山というかハイキングも出来る。

 キャンプ場も多いので選びやすい。

 計画も立てやすいと思うのだけれども。


 今のところ優勢なのは霞ヶ浦派。

「平坦な自転車道を爆走したいのだ」

 という亜里砂さんの凶暴な意見に美洋さんと未亜さんが同調している状態。

 どうもこの前の横浜往復で結構余分な自信がついてしまっている感じだ。


 ただ、あれは一般道だけれど30キロちょっと。

 一周するなら平坦で信号等も無い代わりに95キロだ。

 本当に大丈夫なのだろうか。

 これは間も無く部員会議で決定予定。


 そして部員募集はポスターとWebページを作成。

 選りすぐりの写真をちりばめたポスターは作成済み。

 今はWebページを制作しているところだ。

 勿論学校にそんな便利なサーバは無いので、無料のサービスを使う。

 今は今までの活動を記載したWebページを作っている段階。。

 最初は僕が作っていたのだけれど、今は亜里砂さんと彩香さんが制作の中心だ。


「あの無人島合宿がおおっぴらに出来ないのが残念だね」

「私は行っていないのだ。悔しいのだ」

 そんな感じで結構色々活気がある状況だ。


 さて。

「午後5時になりました。決定の時間ですね」

 無記名投票方式で合宿地を選定。

 なお今回先生と川俣先輩は投票をパスするそうだ。

 合宿には行くけれど一年生五人で決めてくれとのこと。


 先輩が俺達が無記名で書いた候補地を見てにやりとする。

「3対2で霞ヶ浦に決定だな」


 ああ、厳しい方になってしまったか。

 でも予想通りの結果なんだけれどな。


「ならキャンプ場の予約をしましょうか」

「そうなのです。速く宿を取るのですよ」

 早速美洋さんが電話をかける。

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