第389話 高いプリンの刑
翌朝起きた後、リビングに向かう。
3人それぞれ寝袋に入って転がっていた。
他にペットボトルやポテチの袋なども転がっている。
結構遅くまで起きていたようだ。
もう8時過ぎなのにぐっすり眠っている模様。
「朝食くらい作っておこうか」
「そうだね」
という事で彩香さんと2人で朝食の準備。
パンを2袋買ってあるので朝食はこれでいいだろう。
オーブントースターはパンを3枚一気に焼ける横長サイズ。
僕がバターを塗ってパンを焼いて、彩香さんは卵を焼いたりサラダを作ったり。
皿を出したり色々手伝いつつパン12枚が焼けた頃。
ようやく美洋さんが起きてきた。
「おはよう御座います。ごめんなさい、朝食を2人で作らせちゃって」
「こっちはしっかり寝たし大丈夫だよ」
彩香さんが答える。
「結構遅くまで起きていたの」
「未亜と亜里砂さんが結構色々騒いで。途中で飲み物や食べ物を追加しに下のコンビニまで行ったりしたんですよ。自棄飲みにはコーラがいいんだとか言って」
「流石にコーラの飲み過ぎはもたれるのだ」
亜里砂さんも起きてきた。
「だから烏龍茶くらいに抑えておくのですよ」
未亜さんも。
そこからはいつもと同じ朝になる。
でも朝食を食べながら亜里砂さんが爆弾発言。
「折角2人にしたのに、やらしい事は何もしなかったのだ」
おいおい亜里砂さん。
「隣の部屋に読心魔法持ちと監視術持ちがいるとわかっていて、そんな事をする訳無いだろ」
「いや、本能に押されてついついという事もあるのですよ」
「未亜!」
美洋さんがそう言いつつ苦笑している。
「こういう未亜も珍しいですね」
「たまには羽目を外すのも楽しいのですよ」
その言葉にふと僕は色々申し訳無い気がしてしまった。
申し訳無いというと何かおこがましいような気もしてしまうけれど。
でも、前に亜里砂さんと未亜さんが言っていた事を思い出すと、やっぱり。
「なお、今日は悠がプリンをおごってくれるそうなのですよ」
おいおい未亜さん。
でも、まあいいか。
お年玉は他に使いそうも無いし。
「マーラウのみたいに高いのは勘弁してくれよ」
「その発想はスイーツのように甘いのです。もっと高いプリンくらい、そこのデパートのキングススクエアあたりを探せば間違いなくあるのです」
「勘弁して下さい」
でも、まあいいかとも思う。
今日1回くらい、いままでの色々な思いを込めて。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます