第374話 お手軽雪山、出発
いつも通り先生の家に前泊。
朝4時半に先生の家を出発。
途中朝御飯のお弁当等をコンビニで購入。
そして車は朝7時過ぎ、砂利敷の広場という感じの駐車スペースに到着した。
「本当はもう少しゆっくりでもよかったのですけれどね。道路が中途半端に凍っていると走るのが怖いんです。どうせなら完全に凍っていた方が楽なので、早出させて貰いました」
勿論こっちは車で連れてきて貰っている立場だし文句は無い。
寒いので車の中で朝御飯を食べて、車中で靴を履き替え防寒服を着たまま外へ。
見た目はまんま雪山だ。
駐車場の処だけ車が出入りしているせいか所々雪が無くなっているけれど。
「こんな近場でもちゃんと雪山になるんですね」
「ただ天気次第ですぐ雪が無くなってしまいますけれどね。今回は木曜日夜まで降ったようですからいい感じですよ」
「ピッケルは一応持っておくとして、アイゼンはどうしますか」
「最初は無しでいきましょう。途中まで登ってから必要ならつけるという方針で」
そんな感じで歩き始める。
最初は林道歩き。
でも雪が積もっているからただの白い木の生えていない空間。
「あまり谷側によると落ちますよ。どこまでちゃんと下があるかわかりませんから」
そんな訳で意識して山側を歩く。
雪そのものはやっぱり関東の雪。
湿気が多くて重い雪だ。
「確かにアイゼンつけると雪がくっつきそうだね」
「深さもそんなにないし滑らないし、靴で普通に歩くのが正解なのです」
そして木々に積もっている雪もこの前の雪山と性質が違う。
雪山の時はぱさっ、きらきらという感じに舞って落ちた。
でもここの雪はドスン、という感じに落ちる。
「あのきらきらというのはやっぱり此処では無理なようなのだ」
「あとそこそこ雪が深くて疲れるのですよ」
ちなみに今日は先頭が先生、以下彩香さん、亜里砂さん、美洋さん、未亜さん、僕、先輩の順だ。
先頭は結構疲れるんだろうなと思う。
何せ雪、足首より上までの深さはあるから。
15分位歩いたところで最初の休憩。
「さて、ここから登山道に入ります。もう少し歩いたらアイゼンを付ける予定です。あと暑くなった人は防寒着を抜いてザックの中に仕舞って下さい」
そんな訳で着ていた防寒着を脱いで上は薄手のフリース姿に。
これでも歩いていると結構暑くなる。
砂糖たっぷりの熱い紅茶を全員で飲んでから出発。
林の中をよいしょよいしょと登っていく。
木々には氷や雪がついて結構綺麗だ。
「木が氷漬けになっているのだ」
「これは
さすが本業は理科の先生。
こういう事は詳しい。
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