第328話 雪山装備の確認中
土曜日。
今日は装備や買わなければならないものの確認のため、先生宅へ。
皆で荷物を抱えて朝7時に集合。
先生の家へとお邪魔する。
自分の持っている装備を持っていって、先生宅にある貸し出し用装備と合わせて足りないものが無いかを確認するのが今日の作業だ。
僕が持っていったものは、
ザックとザックカバー/先生から借りっぱなしのゴアテックスの雨具/一昨年買った薄手のフリースジャケット/もこもこのダウンもどきジャケット/学校指定体操服のジャージ下/山用の靴下厚手と薄手の2足
そんなところだ。
亜里砂さんも見覚えのあるザックを持ってきている。
あと先輩もそれっぽいザックだ。
他の人は紙袋やスポーツバック等に色々入れている様子。
そんな訳で先生の家の1階で広げて確認を開始。
「まずは靴から確認しますね。雪山対応の靴は皆さん持っていないようですから、こちらでサイズが合うのを貸し出します。自分の靴下を持っている人はそれを履いて、2階で確認しましょう」
皆でぞろぞろ2階へ。
いつも寝袋を干したりしている階段脇の部屋に色々な装備が出してあった。
「靴下が無い人はここで靴下も揃えます。分厚いのと薄いのと2枚履いて下さい」
それぞれ靴下を履いた状態で合う靴を確認。
「しかし何でこんなにいっぱいあるんですか」
今出している靴だけで12足ある。
「大体大学を出るとハードな登山はしなくなるんですよ。それで始末に困ったのを譲り受けたりするんです。あとは中古で投げ売り状態のものがあったら買ったりしていますね」
「革のとプラスチックのと普通っぽいのと、どっちがいいのだ?」
「まあそれは靴の進化の歴史みたいなものですね。最初は分厚い革製で、その後スキーブーツに似たプラスチックの登山靴が来て、更に新素材で普通の靴っぽいけれど透湿保温がしっかりしている厳冬期用の登山靴が出てきた訳です。
ただプラスチックのものは耐久性が他に比べてないので、今ではほぼ無くなってますね。そこにあるのも参考においてあるだけなので、基本的には新素材系から選んで下さい。それで無ければ革の靴ですね」
そんなこんなで色々試した結果。
僕のサイズは革製しか無かった。
あとは彩香さんが脚のサイズが小さくて革製しか無かった。
先輩に美洋さん未亜さん亜里砂さんは新素材系でそれぞれ合うのがあったようだ。
「やっぱり私のサイズに近いものはどうしても数が多くなってしまうんですよね。個人的に買ったりしたお古もありますから。
次はこのまま、その靴で使えるアイゼンを合わせます」
「靴によって違うんですか」
「底の固さや前後の出っ張り部分があるかないかで変わるんです」
革靴の僕と彩香さん、そして新素材系でも先輩のはバンドで固定するタイプ。
未亜さんのがセミワンタッチという前がバンド、後がバックルのタイプ。
美洋さんと彩香さんは前後共に金属金具のワンタッチというタイプだ。
「これの付け方は後で練習しますね。しっかり付けていないと命に関わる場合がありますから」
という事で、取り敢えず今選んだ靴とアイゼンをそれぞれ持って下りる。
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