第323話 僕の持込メニュー
そんな訳で、日曜日は学校裏山ハイキング。
今回は先生がテスト準備等で忙しいので、先輩以下で決行だ。
ただハイキングだけでもいいのだけれど、今回はそれだけではない。
名付けて、1人1品持込ハイキング。
何か1品以上おかずになるものを持ってくる、というのが決まりだ。
1品は出来合いのものでも野菜を切っただけでも凝った料理でもOK。
なお主食は川俣先輩が『いつもの』を炊いてくると言っている。
なお『当然、いつものスープもついている』そうだ。
それを考慮してメニューを考えて……
日曜日に開催予定にしたのは、土曜日に悩みながら買い出しをするため。
そんな訳で僕も自転車で買い出しに出発だ。
なお本日に限り、彩香さんは一緒では無い。
頑張って独自にかつ秘密で考えるとのことだ。
そんな訳で僕は1人。
もっとも彩香さん美洋さん未亜さんの3人はさっきからスーパーのあちこちで見かけたりしてているけれど。
今回は発表まで秘密という事で無視の方針なのだ。
僕は何にしようかな。
どうせなら人と被らないものを考えたい。
でも珍味系は高いし、どうせなら自分で作りたいし。
悩みながらスーパーをはしご。
何か決め手に欠けるな、と思った時。
3件目に寄った駅近くの、ちょっと高いけれどいいものを揃えているスーパー。
そこでそれを見つけてしまった。
『獲った直後急速冷凍なのでアキサキスの心配はありません。本日丁寧に解凍したので新鮮そのもの、内臓で●●も作れます』
これだ!
そう思って3杯購入。
結構高かったがまあ許容範囲内の値段だった。
早速寮に持ち帰って調理だ!
自転車を漕いで寮へと急ぐ。
◇◇◇
ちなみに購入したのは、するめいか3杯。
これを使って塩辛をつくろうというのが僕のもくろみだ。
まずはネットを使って作り方を調べる。
うんうん、案外簡単なようだ。
そんな訳でイカの中身を抜いて、ワタに塩を思い切りよく振りかけて冷蔵庫へ。
イカの胴体は皮を剥いてこれは軽く塩をしてやはり冷蔵庫へ。
げそ部分は硬いから別の料理に使った方がいいと書いてあったので、適当に硬い吸盤を取って切って別のところで。これは後で茹でてワサビマヨと和えておこう。
あとは夜にでも洗って塩を落として、イカを切ってワタと和えるだけだ。
げそはその時茹でておこうかな。
いや、げそは今茹でてもいいか。
そんな訳でげそは爪楊枝や箸で取りやすい大きさに切って茹ででおいて。
さて、他の人は何を作ってくるかな。
まさか被ることは無いと思うけれど。
そんな事を考えながら明日を楽しみに待つ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます