第4部 冬・12月から~

第19章 低山持ち寄りハイキング

第322話 12月を迎えて

 さて、冬合宿の前にテストの連鎖攻撃が待っている。

 12月7日から始まる1週間はテストの連続。

 7日月曜から10日木曜までは中間テスト。

 11日金曜日は県レベルの業者テストだ。


 そんな訳で12月に入ってからの野遊び部はテスト対策勉強部になっている。

 11月に山だけでも丹沢方面に塔ノ岳、畦ヶ丸、三ノ塔と3回も行ってしまった


 ちなみに三ノ塔は菩提峠というところに車を停めて歩けば上り下り合計3時間。

 なおかつ塔ノ岳並に絶景というなかなかいいところだった。

 また車でちょっと寄れば名水が湧き出ているところが有る。

 ペットボトルや水タンクに水を汲んで飲み、更に帰りにまた温泉入ったり。


 他に釣りもしたし、自転車で江ノ島まで行ったりもした。

 まあ11月は週末毎に遊び尽くしたわけだ。


「充分に遊んだ分、厳しく厳しく各教科をまとめるのですよ」

 相変わらず未亜さんは結構厳しい。

 でも厳しい分、未亜さんの作業が一番手間がかかっている。

 教科書と進度にあった問題を探したり、教えるべきポイントのプランを立てたり。

 そして僕が数学と理科、社会を主に教えて彩香さんが国語と古文、英語を教えて。

 美洋さんと亜里砂さんが問題を解かされまくっているという感じ。


「でもここまでやると、大分自信もついてきますね」

「自信と実力は違うのでしょ。という訳で美洋の次はこれ、一次方程式の文章題シリーズなのです」


「頭が疲れるのだ」

「まだそう言えるなら余裕があるのです」

 そんな感じで未亜監督の下、びしびしやっている。


 基本は

  ① 未亜さんがネットで拾ってきた、わからない処を探す小テストを全員でやる

  ② 相互に採点をしてわからなかったところを確認。

  ③ わからなかった処を再学習した後、類題を幾つも解く。

  ④ もう一度小テストをやってすらすら解けたら次へ。

をひたすら繰り返す方法だ。


「なまじの塾より厳しいし効果あるんじゃ無いか、これは」

 川俣先輩はそういいながらパソコンで別作業をしている。


 なお川俣先輩も当然ながら同じ日程で中間テストがある。

 ただ先輩はテスト勉強はしない主義だそうだ。

 それでも参考のため提供して貰った昨年の2学期の中間テスト、全ての教科で最低が100点満点中87点というなかなかの成績だった。

 本人は『詰めが甘かった』と言っているけれど。


 そんな感じで11月30日の月曜から放課後2時間はしっかり勉強に充てて。

 テスト前の週末を迎える。

 ちなみに土日は勉強会は無い。

 特別メニューを決行する予定だからだ。

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