第266話 秋らしい?昼食メニュー

「今日の料理は、

  ○ クルミとアンチョビときのこのパスタ

    アンチョビは合宿の時に作った塩漬けを使ったものです。


  ○ かぼちゃとたまごのサラダ

    カボチャは朝市で買ったものです。

    中にクルミとドングリ、ぎんなんが入っています。


  ○ ジュズダマのおかゆプレーン

    ジュズダマの味を確認する為にわざとプレーンで作ってみました。

    好みにより塩や他の付け合わせを使って味付けして下さい


  ○ クルミとスダジイのミックスナッツ

    これは軽くバターで炒めて塩味になっています。


  ○ あんこ汁

    これは野生のあずきを煮て砂糖であじつけしたものです

    ドングリ餅をいれるなりお粥に添えるなりしてみて下さい。


  ○ ドングリ餅。

    マテバシイの粉とスダジイの粉、粗めに引いたスダジイ、それに片栗粉を混ぜて練って蒸して作ったお餅です。このままでは味はついていないので、それぞれあんこなりミックスナッツなりで食べてみて下さい。

 

  ○ 味噌ドングリ

    甘くした味噌に煎ったスダジイのドングリが入っています

    本来はピーナツで作るのですけれどね。

    これは本来は御飯の友なので、試食程度で。

 こんな感じですね」


 何か面白い感じだ。

 まずは普通にパスタから。

 あ、クルミの粒が明らかに入っている。

 そして塩味のアンチョビがきいている。


「これって合宿の時のあの小魚塩漬けですか」


「そうですよ。9月に入った頃に出してオリーブオイルにつけておいたものです。まだちょっと若いですけれど充分味は出ていると思います」


「先生済みません。作ったのを忘れていました」


「いいんですよ。私も現物を見て思い出して、ちょうどオリーブオイルが安売りしていたのでやっておいたんです」


 そして。


「このジュズダマ美味しいよ」

 彩香さんがそう言うので試してみる。

 パスタと違って優しい味。

 ちょっとミルクっぽくて、少し甘くて。

 他の食べ物に例えると、強いて言えば豆乳でお粥を作るとこんな感じだろうか。


「あんなに手間がかかるけれど、確かにこれはいいかもしれないのです」


「いかにも自然な味という感じですね」


「でも私はあんこを投入するのだ!」


 亜里砂さんがやっているのを少し真似してみる。

 ちょっとだけ入れると更に自然っぽい味が広がる。

 小豆は粒の皮の部分をあえて生かした感じ。

 でもその皮が美味しい。

 そして全体出来のいい雑煮か、もっと膨らみのある感じになる。


「あんこに餅は鉄板な美味しさなのですよ」

「このサラダもいいですね」


 そんな感じで。

 例によって皿の上に盛ってある色々ははどんどん減っていく。

 個人的に僕が気に入ったのは、試食用と言っていた味噌どんぐり。

 これなら簡単に作れそうだし、作っておいておけば御飯のおかずにもなりそうだ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る