第113話 野草と釣りと料理計画
「あと今回の活動、七橋先生との待ち合わせは午後7時30分になっている。七橋先生は独自に採取してくる予定だそうだ。夜は12時まで。あとはそれぞれ寮に帰って就寝」
うん、ちょっと気になるのは時間だ。
「随分遅い時間ですね」
「これは七橋先生が決めた。土曜の満潮時間は午後5時20分過ぎだからこれくらいまで設定しておいた方がいいでしょうって。それに夕まずめが一番釣れるからこれくらいにしないと悔しい思いをしますよなんて」
おいおい随分詳しそうだな。
「七橋先生も釣りをするんですかね」
「先生自身は詳しくないそうだ。ただ詳しい友人がいるらしい。そういう訳で先生も別方面で海釣りチャレンジしてから来るそうだ。ただ中学生を連れて行けないような場所だって言っていたけれど。
あと、ゲストでその友人が来るかもしれないそうだ。『私より詳しいですからね』って言っていた」
うわ。
それはそれは。
「敵は本気なのです。不足無いのです」
いや未亜さん、敵じゃないですから。
「それでこっちが釣りに行くポイントとかエサを買える店とかも教えて貰った。
他の装備は草津先生に頼んで準備したし、問題無い。
なお参加費は5人全員参加で多分1人500円程度。但し昼食は自分持ち、夕食の米は持参」
まあそれ位なら何とかなる範囲だ。
「竿とか仕掛けとかクーラーボックスは用意しましたよ。そこの段ボールの中です」
美洋さんがささーっと行って箱を開ける。
短くするとディパックにかろうじて入りそうな竿5本。
何とか自転車の後ろにくくりつけられそうなクーラーボックス。
折りたたみ式の水くみバケツ。
100円ショップで購入したらしい仕掛けと針。
釣り用のおもり各種サイズ。
ウキや魚挟み、ラジオペンチや頑丈なハサミまで見える。
「なお調味料なんかは家庭科の授業で余ったものを大放出してくれるそうだ。だから心配いらない」
そんな訳で。
「明日は朝10時に寮の前集合な。まずは近所で食べられる野草を収穫しまくる」
久々の休日の部活がスタートする。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます