第35話 色々豪華な採取飯
「さて。そろそろ料理を始めましょうか。
川俣さんは2人が起きてきたら、装備を上に持っていって干して下さいね。
仲代君は手伝って」
「了解です」
「わかりました」
と返事しておく。
「あと川俣さん。この前の大潮の時、松葉貝を捕ってきたので焼きますよ。好きですよね」
「ありがとうございます。ついているな仲代、あれはなかなか美味いんだ」
「あとはこの前採った野草がメインですね。楽しみにしておいて下さい」
と言ったあたりで、入口の方から足音がした。
「おはようございます」
2人が起きてきたようだ。
◇◇◇
朝食もなかなか面白く、そして美味しかった。
○ 御飯
○ お味噌汁
○ 鶏肉のハムっぽいの
の他は採取したものだそうだ。
先生の説明によると、
○ 松葉貝酒蒸し
○ 野草の天ぷら
コシアブラ、タラの芽、フキ、菜の花
○ 野草炒め物
イタドリ
○ ノビル酢味噌
○ ギシギシ、スイバのおひたし
という感じ。
「いただきます」
と唱和して食べ始める。
美味しい。
貝はちょっと苦みが残るが御飯にあう。
天ぷらも植物部分がホクホクですっと抜ける風味がまたいい。
ノビル味噌はニンニクの色々縮小版という感じ。
小さくてかじると辛くてこれも御飯が進む。
「本当は先週夜釣りで釣ったゴンちゃんの甘辛煮も出す予定だったんです。でも先週日曜、冷凍する前に全部川俣さんに食べられてしまって」
「あれは美味しいですね。冬でも釣れるし」
「ゴンちゃんって何ですか」
「小さいナマズみたいな海の魚よ。トゲがあって刺されると酷い目に遭うけれど、簡単に釣れるし美味しいんですよ」
「5月になれば小鯖なんかも釣れるな。あの南蛮漬けもいい」
なんて話をしながら。
「先生って料理が上手ですね」
これはお世辞抜きの本心。
「大学時代から独り暮らしでしたからね。一通りは出来ますよ」
そんな感じで食は進む。
結構豪華で品数が多かったおかずもあっという間になくなり。
「御馳走様でした」
となる。
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